性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション から賛同募集のお知らせです。

度重なる愛知県議員渡辺昇氏の差別・セクハラに発言に辞職勧告決議を求める文書を提出します。

そこで、賛同してくださる団体や個人の方を募集します。

現在13団体、6名の個人の方にご賛同いただいています。
どうかみなさま、ご検討のほどよろしくお願い致します。

(下に文書と賛同の際の連絡先の記載がございます。)

----------------以下、辞職勧告決議を求める文書です------------------

(宛名はそれぞれに分けて提出) 2023.2.●
自由民主党愛知県議員団 石井芳樹 団長
新政あいち県議団 長江正成 団長
公明党愛知県議員団 木藤俊郎 団長
減税日本  しまぶくろ朝太郎様 竹上裕子様
県政自民クラブ 筒井タカヤ様
無所属 柴田高伸様 園山康男様 神谷まさひろ様

性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション
(11団体、個人10名賛同/文末参照)


渡辺昇県議に対する議員辞職勧告決議を求めます
 私たち「性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション」は愛知県を中心に、性別や性的指向・性自認に基づく人権侵害に反対する共同声明に賛同する個人・団体の集まりです(文末参照)。
 2022年9月27日以降に端を発した渡辺昇議員による一連の人権侵害事案について、これまで愛知県議会、自由民主党愛知県議員団、愛知県人権課・男女共同参画課に対し、謝罪・撤回・厳正な処分を求める抗議・署名・共同声明を提出してきました。しかし私たちが求めていた 処分や再発防止策はなんら取られることがないまま、渡辺県議は再三に渡り差別発言を続けています。
そこで愛知県議会の全党と、ご所属議員の皆様に、2023年3月議会において、渡辺県議に対する議員辞職勧告決議を求めるべく、この文書を持参いたしました。

経緯

2022年9月27日、キューバで同性婚の法制化をめぐる国民投票が行われ、賛成多数と報じた新聞記事を紹介したFacebook上の投稿に対し、渡辺昇議員から「キューバはキューバです。同性結婚なんて気持ち悪い事は大反対!」というコメントが投稿されました。
これは婚姻の平等を切実に求める性的マイノリティの人たちの人権と尊厳を著しく傷つ ける、許しがたい差別発言です。渡辺昇議員においては、同性パートナーを突然亡くした男性のインタビュー動画を紹介した別の投稿に対しても、同性婚や選択的夫婦別姓が認められないゆえに法的保証の外に置かれる人たちの苦境を理解しないコメントを連投した上、「同性婚は日本では法的に認められておらず論外です!」(2022年6月19日)と発信しています。

10月4日、須崎かん議長、佐藤一志​​副議長同席のもと、厳正な処分を求める抗議の場が設けられ、私たちは差別発言について、また女性議員・アクティビストに対するセクハラ行為が複数確認されていることを資料を元に報告しましたが、その後、須崎議長の代理だという県職員より電話があり、私たちへの回答として「渡辺議員は自民党離党することになった。これによって選挙基盤を失ったので、実質的な処分である」といった回答があり、何ら公に処分はされませんでした。なんらの処分、再発防止策が提示されないことから、11月29日に私たちは共同声明を提出。再発防止策として3点を求めましたが、これに対し、まったく回答になっていないメールが返ってきただけでした。

この間、議会は沈黙していました。

さらに2023年1月24日、渡辺昇議員は納田さおり西東京市議会議員のフェイスブックの投稿に、新たに下記のコメントを投稿しました。
「■■■■さんへ。 同性婚が気持ち悪いと言って何がいけないんですか。 世の中には同性婚を気持ち悪いと思う人が殆どです。 女性議員との面会も委員会で仙台へ行くので合意の上でFacebook友達になってるしお誘いしました。 ホテルは待ち合わせに適した場所でしょ。 女性議員 がご都合悪いと仰ったのでお会いしませんでした。 女性議員も私に何かいかがわしい事をされたのだったら訴えれば良い。 同性婚が気持ち悪いとSNSに投稿したのに便乗して言ってるだけ。 その女性議員もそれ以上言えなかったでしょ。 私はまともな人が思う事をありのままにSNS に投稿しただけ。 抗議に来たが処分は全く受けてない。 私がやった事は 犯罪や違法ではないから処分を受ける理由がない。 同性がキスをしたりするのは私のようなまともな人が見たらどう想うかおわかりですよね。 女性議員とホテルで面会しようとした経緯も知らないくせに誤解するのはやめて下さい。 ラブホテルへ誘ったり部屋に来いと言ったのではない。 同性婚は気持ち悪いと想う人が沢山いるのに、そう言って何がいけないんですか!」

ここでの発言には、問題点が3つあります。
1. 「抗議に来たが処分は全く受けてない。」との開き直り。
2. 「勉強不足、軽率だった」「どんな場面でもそのようなことは口にしない」と言って謝罪したが、再度「同性婚が気持ち悪いと言って何がいけないんですか。」と言っており、謝罪が打ち消されている。
3. 愛知県人権尊重の社会づくり条例に「性的指向及び性自認の多様性について、県民及び事業者の理解を深めるために必要な取組を推進する。」とあり、この条例を策定した中には渡辺昇氏もいたはずだが、差別発言を繰り返している。

以上の3点の問題点があるにも関わらず、公に処分しないことは、「愛知県人権尊重の社会づくり条例」を議会自らが軽視することになります。また、議決した議員が条例を明確に否定したことは、県の条例の限界を示しており、これこそ差別禁止条例が必要な証左であると考えます。
「愛知県人権尊重の社会づくり条例」(2022年4月1日施行)は、人権施策を総合的かつ計画的に推進し、もってあらゆる人権に関する課題の解消を図るとともに、全ての人の人権が尊重される社会の実現に寄与することを目的としています。
条例では、具体的な取組の一つとして、「性的指向及び性自認の多様性についての理解の増進等」を掲げ、県は、その事務又は事業を行うに当たり、性的指向及び性自認の多様性に配慮するよう努めることとしています。
それに反する状態を議会が放置している現状は、議会の権威をみずから失墜させ、軽視することになり、地方政治を否定することになりかねません。
11月29日共同声明の中で私たちは、県議会、県、自民党県議団に対し、差別禁止条例の制定を求めましたが、それに対する直接の回答はありませんでした。
そこで私たちは愛知県議会に所属するすべての党、および無所属の議員に対して、令和5年3月議会において、渡辺昇県議に対する議員辞職勧告決議を行うよう求めます。

決議を出すことで期待される効果は以下の通りだと考えます。

・明確な処分を与えることにより、渡辺議員によって権威を失墜させられた議会の品位を回復させることになります。
・差別発言やセクハラをした議員が公に処分を受けることによって、類似した悪質な行為を抑止し、性的マイノリティ・女性が安心して愛知県で暮らせる状況を作ることに繋がります。

(以下は県議会と自民党県議団に対して)

12月2日付のメールにご返信いただきありがとうございます。
県議会および自民党県議団として、条例制定や研修会参加の取り組みを行っているとのことですが、私たちは県民当事者の声を直接聞いていただきたいと願っています。
12月8日、自民党県議団では「アンコンシャス・バイアス研修」を受講されたと報道されています。地元のことを知らない専門家の研修でも、ハラスメントや差別・偏見の問題そのものに対する認識は深められるかもしれません。しかし、県民当事者が、自分が暮らす県の代表者の発言でどのように傷ついたのか、これからどういう県議会に生まれ変わってほしいのかという点については、県民当事者の声を聞いていただかない限り、議員の皆様には伝わりません。その意味で、お示しいただいた取り組みはいずれも、私たちの要望に応えるものにはなっていません。
渡辺県議による問題の書き込みが行われたのは昨年10月です。全国都道府県議会議長会主催のハラスメント研修会も、それより以前に行われたものですが、「議会ハラスメントの防止に向けて」がテーマであり、本件との関連性は薄いと思われます。それに渡辺県議本人の参加も確定できておりません。結果として差別発言とハラスメントを防止することができておらず、これらの取り組みは、事案の再発防止を求める私たちの訴えへの回答にはなっていません。
自民党県議団は書き込みの後に「アンコンシャス・バイアス研修会」を開催しましたが、性的指向や性自認に基づく渡辺議員の差別やセクハラ行為は「アンコンシャス(無意識)」に行われたものではなく、明白で意識的(コンシャス)な人権侵害行為です。謝罪した後に納田・西東京市議会議員に同じような行為を行ったことはその証左です。SNS上における公人のふるまいとして、性的マイノリティへの差別に加担したり、女性議員に不快感を与えたりしないように、意識的(コンシャス)に行動すべきであったのに、そうしなかったことが問題です。
今の県議会にとって一番大事なのは、セクハラの被害者と性的指向・性自認の政策の不完備によって苦しんでいる当事者の声を聞くことです。しかし自民党愛知県議団および須崎かん・愛知県議会議長の返事は、まさに当事者の声に耳を塞ぐようなものであり、論点のすり替えは許されるものではありません。
繰り返しになりますが、私たちの要望は、県民当事者の声を直接聞くための勉強会を開催することです。そのことに対する県議会としての回答を、改めて2月24日までにいただけないでしょうか。

性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション

呼びかけ人
選択的夫婦別姓・全国陳情アクション事務局長 井田奈穂
大阪公立大学人権問題研究センター特別研究員・愛知県高浜市在住 劉靈均
愛知県在住 松本ハル
愛知県公立小学校教諭 加藤豊裕
一般社団法人fair代表理事 松岡宗嗣
明治大学法学部教授 鈴木賢
WEBメディアNOISIE編集長 飯田光穂

賛同団体・個人

特定非営利活動法人PROUD LIFE
名古屋レインボープライド
そらにじひめじ
浜松TG研究会
はままつレインボープライド
キュベック
虹色坂道〜岐阜中濃チーム(平谷勉)
レインボーカフェin岸和田(代表 津田育久子)
岡崎市にパートナーシップ制度を求める会
ソラニジ・アカシ
チーム@とよた
NPO法人Rainbow Soup
関西同志聯盟
岐阜中濃・東濃レインボーネット
トランスジェンダー・ジャパン
オーバーマガジン社
産婦人科医師・藤田圭以子、津村 雅稔、3人の子の母・浦狩知子、星公一郎、星竜也、柴口征寛(愛知県高浜市在住)

以上

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賛同いただける方は mihoiida1987@gmail.com まで団体名または個人名をお送りください。