
緊急出版 「LGBT理解増進法」成立の舞台裏
切実な声を届けた岸田総理との歴史的面会
「当事者が一番苦しんでいる、その根幹は何ですか」(総理) ――「法制度です」(当事者団体)
にもかかわらず、なぜ求めていた「差別禁止法」にならなかったのか。そして、法案審議の過程で浮上した「多数者への配慮」の議論とはいったい何だったのか。
多くの当事者やアライは、今年6月に成立した「LGBT理解増進法」を大きな懸念と落胆とともに受け止めました。LGBT法連合会の事務局長として、「差別禁止法」を求める運動の先頭にたってきた神谷悠一さんに、法律制定の経緯とともに、懸念点を防備し法律を今後に生かしうる方途について、書き下ろしていただきました。
本書の第1部は、当事者団体が求め続けてきた「差別禁止」はなぜ盛り込まれなかったのか、今年に入ってから6月に法律が成立するまでの迫真ドキュメントです。
第2部は、法律条文をどのように解釈するのかを、政府答弁や法案提出者の答弁からひもときます。Q&A形式でわかりやすくまとめていますので、地域や学校などの現場で法律を活用するさいに参照するにも便利です。
《もくじより》
第1部 「LGBT理解増進法」成立の過程を追う
(1)G7サミットに向けた当事者団体の動き
(2)首相秘書官発言の波紋
(3)岸田総理との面会へ
(4)国内での運動の積み重ね
(5)G7広島サミット開催へ 法案をめぐる攻防
(6)最終版のジェンダーバックラッシュ
(7)異例ずくめの法案成立
(8)これからに向けて
第2部 「LGBT理解増進法」はどういう法律か
Q1 この法律によって全国で研修など理解増進のための取り組みが実施されるのですか?
Q2 性的指向やジェンダーアイデンティティを自分の意思で変えたり、選択することは可能なのですか?
Q3 「ジェンダーアイデンティティ」などの用語の使い方は、この法律に合わせないといけないのですか?
Q4 この法律は、男女別施設(公衆浴場やトイレ)などの利用ルールを変えるものですか?
〔コラム〕 経済産業省の施設利用をめぐる判決
〔コラム〕 「心は女性」だと言って男性が女性用トイレに入れるようになるわけではありません。
Q5 この法律に基づく学校教育は、保護者の理解が得られないと実施できないものなのですか?
〔コラム〕子どもへの支援
Q6 この法律は、自治体の取り組みを制限したり、性的マイノリティに関する教育に介入するきっかけとなるものですか?
Q7 法案審議で「民間団体等の活動の促進」が削除されたと聞きましたが、民間団体に否定的な見解に基づくものですか?
Q8 「全ての国民が安心して生活すること」への「留意」が記された第12条は、権利保障の取り組みを阻害するものなのですか?
◆書誌データ
書名 :『検証「LGBT理解増進法」 SOGI差別はどのように議論されたのか』
著者 :神谷悠一
頁数 :112頁
刊行日:2023/10/13
出版社:かもがわ出版
定価 :1320円(税込)
慰安婦
貧困・福祉
DV・性暴力・ハラスメント
非婚・結婚・離婚
セクシュアリティ
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身体・健康
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LGBT
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