2013.10.07 Mon
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.小さなこどもを抱えている人はぜひ、読んでみて欲しい。中盤、自分かカンガルーだとしか思えなくなる瞬間がやってくるからだ。
カンガルーのおかあさんは「こまって」いる。大きくて重くなったこどものカンガルー、「ベビルー」が、おなかのふくろから一向に出ようとしないからだ。「あなたもずいぶんおおきくなったわ。そろそろじぶんのあしで、外に飛びだして」と言っても「そんなのいや!」と袋の中。飛び交う蝶、鳥の鳴き声、走るキリン。何を見せてもベビルーは「ママにくっついてるほうがずっといいもん」「やっぱりわたし、ママのふくろのなかがいい。せまくてきもちがいいもん」…とうとうお母さんはくたくたになって、座り込んでしまう。そこに響く悪魔(ベビルー)の声「『もっともっと!わたし、もっとみたい!』…けれどもママは、もういっぽもうごけません。」
涙なくして読めません。あの手この手でこどもの気をそらし、遊ばせようとしているのに「ママ!」と抱っこを主張し続ける、昼寝をしない幼な子の相手で疲れ切った午後の自分がありありと思いかえされ、自分がカンガルーそのものだという気持ちになるから!でも安心してください。ママにはハッピーな結末が待ってます。結末が、あっさりさっぱりしているところもナイス!(小林杏)
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