上野研究室

views

435

みんな「おひとりさま」

2012.12.16 Sun

みんな「おひとりさま」

著者/訳者:上野千鶴子

出版社:青灯社( 2012-10-26 )

定価:

Amazon価格:¥ 1,200

単行本(ソフトカバー) ( ページ )

ISBN-10 : 4862280617

ISBN-13 : 9784862280619

amazonで購入

▲画像をクリックすると購入画面に入ります。ここから購入してWANを応援しよう!


 人はだれでもひとりで生まれてくることはない。そしてひとりでは生きられない。
わたしは、瀬戸内寂聴さんの『ひとりでも生きられる』というタイトルの本を高校生の頃に読んだ。ひとりで生きられるというのは「独りでない」ことなのだと、つくづく思う。
おふたりの共通点を考えると、そこに行きつく。人生を、絶望も失望も味わって生きてきたからこそ、人のささやかな心遣いや優しさに感じ入り、喜びが生きる力を支えていく。

延々と繰り返される男と女の成れの果てを、身をもって経験するうちに、いつかまぼろしと覚るときがくるのだろう。男と女の情けにどこまで全身全霊を注ぎこむことができたか。その境が女の生き方を決めていくんだ、と上野さんの告白を読みながら受け取った。

女が、そして男が、対でいることを究めれば究めるほど、対は儚くもまぼろしと消えていく。まぼろしだからこそ、人はそれを求めるのか。生身で傷つき、のた打ち回った記憶が遠ざかっていく。

「おひとりさま」を生きるには、それまでの生きざまがものを言う。人と人の間で、わたしが大切と思う心をいつも耕して生きられたら・・、いつでも安らかに死ねるのかもしれない。

堀 紀美子

堀 紀美子








カテゴリー:イチオシ

タグ:上野千鶴子 / おひとりさま / ネットワーク / 堀 紀美子