2015.05.13 Wed
祝島・ひじき刈りレポート 2015.5.10
纐纈あや監督の映画『祝の島』や鎌仲ひとみ監督の映画『ミツバチの羽音と地球の回転』を
観られた方も多いのではないかと思いますが、
中国電力の上関原発建設計画に32年にわたって反対し続けている祝島へ
東京から15名でひじき刈りの体験に行ってきました。
祝島は、人の心(ハート)の形をした島と言われています。
▼「祝島のご案内」ページ
http://www.iwaishima.jp/home/info/info.htm
■祝島は山口県の東部(広島県寄り)に位置する人口500人弱の島です。
下関から京都に向かって中関(なかのせき)、上関(かみのせき)と続くその上関町にあります。
原発建設の予定地は祝島の真正面わずか4キロのところ、
「生物多様性の宝庫」「奇跡の海」と言われている田ノ浦という湾を埋め立てて、
135万キロワットの原発を2基作る計画になっています。
▼ この写真の真正面に原発予定地があります。
この写真ではわかりにくいのですが、
朝日の昇る祝島の真東にある予定地が肉眼でははっきりと見えます。
■お訪ねしたのは、祝島のびわ農家でひじきの出荷も行なっている山戸孝さん。
行ったメンバーは大地を守る会の消費者会員の母娘2名と同じく消費者会員の僕、
大地を守る会の職員と元職員の7名とWWFの6名の方の計16名でした。
祝島のひじき刈りは2月、3月、4月の一か月に2回ある大潮の日がベストだそうです。
ただ、2月は海水が冷たいので素人には無理、
4月も遅くなるとひじきが硬くなって食用に適さないそうです。
私たちは4/18(土)の10時40分に祝島に着いて
翌4/19(日)の12:30に祝島を離れるという強行軍だったものの、
土曜日の午後に長磯という石がごろごろしている長い海岸で1時間30分ほどひじき刈りを満喫しました。
▼ひじき刈りの現場。写っているのが山戸孝さん。
手前の岩(石)に覆いかぶさっているのが、おめあてのひじきです。
ひじきはわかめのように海底の土から生えるのでなく、岩(石)から生えるとのこと。
なので、頭髪を刈り込むようにひじきを刈るのがいいそうです。
大潮でひじきが海面から出ているので、海に深く入ることなくいっぱい刈れておもしろ~い、夢中!
もっとやっていたかった。
▼写っているのは「小祝島」(無人島)です。
祝島のハートのくぼみの正面に位置しています。
▼刈ったひじきは、釜で煮られます。
一般的にはひじきを干してから水戻し、水洗いしてから蒸し上げるようですが、
祝島のひじきは水戻し、水洗いの前に釜で煮て茹でることで、うま味を逃さないとのことです。
確かに、祝島のひじきは、口に含んだ時に磯の風味がただよいます。
▼煮茹でたあと、木枠にネットを張った器材にひじきを広げて、天日で干します。
(雨が降ってくると、大急ぎで取り込みます。)
▼平さんの棚田(以下の写真は、いずれもSさんが撮影したものです。)
船着き場前のメインストリートから少し入った山道を1時間ほど登って行くと、
突然視界が開けて平さんの棚田に出会うことができます。
平さんの棚田からは右手に九州の国東半島が、正面に四国の佐多岬が見えます。
(報告者:小池裕三)
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