南米サンティアゴからお届けするお土産ガイド、第2回目にご紹介するのはカタツムリクリーム(Crema de Caracol クレマ デ カラコル)です。
数年前に日本でも韓国コスメからブームになり、ご存知の方も多いだろうカタツムリクリームですが、実はチリ発なんです。
サンティアゴに本社のあるElicina(エリシーナ)が、カタツムリの粘液を使ったクリームを世界で初めて商品化しました。
ロゴにあるビックリマークの丸の部分がカタツムリの形をしているんですね。
このカタツムリクリームはまったくの偶然から生まれました。
1980年代、フェルナンド・バスクーニャンさんは、一家でチリのカタツムリ(Helix Aspersa Müller)を生産、フランス向けに食用として輸出していました。
カタツムリの飼育では、道具やカゴでどうしても手に傷ができてしまいます。あるとき、フェルナンドさんは、手についた傷が感染を起こすことなく、跡も残さずにきれいに素早く治ってしまうことに気がつきました。
この食用カタツムリ輸出業は成功しなかったものの、どうやらお肌にいいらしいカタツムリの成分が気になっていたのが、フェルナンドさんの奥さん。彼女は医師をやっている息子に成分の分析を依頼しました。
そこから始まった9年に及ぶ研究を経て、1995年、カタツムリの粘液を使った基礎化粧品・Elicinaを販売開始。
チリ国内で大ヒット商品となり、欧米、南アフリカ、日本を含むアジアにも輸出してるそうです。
去年のクリスマス、チリ人の知り合いのパーティーに呼ばれたのですが、知人がお母さんへのクリスマスプレゼントとして贈っていたのがElicinaでした。
定番の人気商品のようで、サンティアゴ市内のどこの薬局でも棚に並んでいるのを見かけます。
今年の夏の一時帰国では、私も母親(50代)へのお土産にしました。
気になるクリーム現物はこちら。
透明感のある乳白色のクリームです。
生産方法は企業秘密ですが、カタツムリの飼育からクリームのもとになる粘液の採取まで、カタツムリをいっさい傷つけることなく行われているとのこと。
母親の感想は、
「ニオイもないし、ヌルヌルする感じもない。塗った直後は白くなってびっくりした。肌の表面だけについて、浸透しない感じがしたけど、朝起きたらしっとりしてる」
……とのこと。
顔につけるのはちょっと勇気がいりますが、カタツムリクリームの効果はいろいろな研究でも実証されていて、肌の保護や保湿、小皺や傷跡、にきび跡の改善、妊娠線予防にも効果があるそうです。
*エッセイコーナーで、ただ今柳原さんが「南米チリ・サンティアゴ見聞記」を連載中。あわせてご覧ください。
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◆商品情報
商品名:Elicina(エリシーナ)
公式サイト:http://www.elicina.es/
販売場所:通販のほか、チリ国内の薬局で購入できます。
値段:約13000ペソから(約2,340円)
*参考:Amazonは2017.10.22現在在庫なし、他の通販サイトにはあり。40g3500円くらいでした。