情報生産者になる (ちくま新書)

著者:上野 千鶴子

筑摩書房( 2018-09-06 )

新学期が始まりました!
話題の本を再投稿します。


学問したいあなたへ贈る。
「年齢、性別、立場、偏差値‥‥の違いを問わず、
ひとが答えのない問いに立ち向かうための、
だれにでもわかり、どこでも通用するノウハウです。
このノウハウに難解なところや神秘的なところは何もありません。
誰でもこうやりさえすれば、確実に情報生産者になれる、
というノウハウです。」
(あとがきp.375)

専門学校から大学院、社会人教育、海外の教育機関まで、
40年以上、上野さんが文字通り、教鞭をふるった
幅広い教員現場で培われた高等教育経験がぎっしり詰まった総まとめの一冊。

まだ誰も立てたことのない、答えのない、オリジナルな問い。
そこから始まる情報生産者になる道のりは、
時に険しく、時に楽しいからこそ、それが読み手に届いた瞬間、
そしてだれよりもその問いの答えを導き、
この世に初めて生み出した自分に出会えた瞬間、
素直に嬉しいと感じるだろう。
この世界のこの時間に、それは待ち望まれ、
求められていた情報だから。


「何よりも情報生産者になることは、情報消費者になることよりも、
何倍も楽しいし、やりがいも手応えもあります。
いちど味わったらやみつきになる‥‥
それが研究という極道です。」
(はじめにp.011)

情報消費者から情報生産者への転身のチャンス。
ここに、誰でもこうやりさえすれば、
確実に情報生産者になれるノウハウと、
上野さんのエール、上野さんの周りにいつもあるユーモアが
たっぷり盛り込まれている。
■ 堀 紀美子 ■