ふぇみ・ゼミ×トランスライツ勉強会 御中

8 月 18日付でいただいた公開質問状に対し、編集担当より、以下のように回答させていただきます。なお質問状にある1問1答形式にはのっとっておりません。質問状は投稿採用経過の説明を求めておられましたのでその説明責任を果たしたいと思います。

編集担当からお答えする理由は、WAN サイトの投稿記事の採用については WANボランティアのなかの編集担当が裁量権を持っており、これまでもこれからも理事長および理事会が関与するものではないからです。

2020 年 7 月末に石上卯乃氏より本エッセイが投稿されました。
編集担当は、異論が出る可能性の高いエッセイであるとは思いました。しかしフェミニストを名乗る人たちのあいだにこういう主張があることを否定することはできず、なかったことにして議論を封殺するのは私たちの本意ではありません。これを契機に WAN サイト上で投稿者も望むように「自由でオープンな議論」が生じることに期待して、掲載の方向で投稿者と編集担当の間で、メールでやりとりを行い、8 月12 日に WAN サイトにアップしました。

WAN サイトでは昨年来すでにトランスジェンダーの差別に反対する署名、そしてシリーズ「トランスジェンダーとともに」 で、多くの記事を掲載してきました。石上投稿は、その流れをふまえたうえで、さらに議論を深めようとする意図を持ったものと判断しました。
なお、WAN サイト掲載の投稿記事の内容について、WAN が賛成・反対、支持・不支持などの態度を表明するものではないことは、WAN サイトについてで明記しているとおりです。

投稿者が NPO 法人会員であるかについては、個人情報でありお答えすることは控えます。なお、投稿は法人会員でなくとも可能です。ちなみに WAN サイトでは様々な理由で、ペンネームで記事を掲載することもお認めしています。

WAN は、女性の活動やフェミニズムの議論の共有と交流を図る自主的なメディアとして、女性たちの活動のアーカイブ化を進めるとともに、自由な発信と多様な議論の場の提供を行うことを目的としてサイト運営をしてきました。これまでも争論の対象となるような論考を積極的に掲載し、そのなかには、「差別的」と批判を受けるようなものもありましたが、ていねいな議論のやりとりを通じて互いの理解が深まることをめざし、サイトの存在意義を認めていただきました。そのような責任ある議論の応酬の場こそ、WANが願っているものです。

これまでもこれからも、「(フェミニズムに資する)公論の場」を提供するというWANの運営方針に変わりはありません。今後ともWANをご利用ください。

2020年8月31日

WAN 編集担当

8 月 18 日付でいただいた公開質問状は下記から

質問状そのものについては、こちらからご確認ください。