2022年5月17日(火)に、オランダで国際ゲイ、バイ、トランスフォビア反対Dayのイベントが行われました。
友人から教えてもらったイベント会場の住所を頼りに進んでいくと、
アムステルダム郊外にある移民難民キャンプ施設があり、そこでイベントが開かれていました。
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私はさっそく会場に入ると、色々なブースをのぞいてみました。
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その中の一つで、難民としてオランダに来るゲイ男性をサポートする団体の男性と少しお話しました。
これはどういったサポートなのかを聞くと、オランダ当局が移民を受け入れる際、
ゲイ男性が「自分はゲイだ」といっても疑われることがあるというのです。
私は驚いて「なぜ?」と聞き返したところ、
異性愛者がセクシャリティを理由に難民申請をしようとしているのではないかと、疑われるようなのです。
セクシャルマイノリティを理由に処刑される国もあるので、命がけでオランダに避難してくる人が実際にいる中で、
その枠を利用してオランダに難民申請をしてくる人がいるとは知りませんでした。
オランダの寛容さと厳しさは、まだまだ知らないことが沢山あります。
そしてその男性は、オランダは以前もっとセクシャルマイノリティが生きやすかったが、
ここ10年くらいで、以前ほど生きやすさを感じなくなったといっていました。
違いを認めたくない人の声が上がってきたそうです。
彼は私に「日本はどうなの?セクシャルマイノリティが生きやすいの?」と聞いてきたので
同性婚は法律で認められておらず、東京でもごく一部にゲイタウンがあり、そこは週末にぎわっていたけど、
一般社会でセクシャルマイノリティとして安心して生きられるには、まだ遠いのではないかと伝えました。
彼は「そうなんだ、東京もそんなかんじなのね。。」といっていました。
私は彼にお礼を言ってその場を離れ、別の場所を見ていたら、友人を見つけたので、合流しました。
このイベントは軽食やソフトドリンクは無料で提供されていましたが、アルコールは禁止でした。
キャンプ内での飲酒がたぶん禁止なのだと思いますが、
個人的にはアルコールがないイベントの方が安心・安全を感じます。
人はお酒を飲むと、陽気になって声やリアクションが大きくなりがちなので、
大勢人があつまるイベントはアルコールがないほうが安心です。
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その日は天気のいい日で、
青空の下、外で歌ったり踊ったり、それぞれがみなリラックスして過ごしていました。
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このイベント開始にあたり、オーガナイザーからの挨拶のあと、トランス女性のダンスパフォーマンスがありました。
ダンサーの周りは人だかりで、背の小さい私には、ほんの一瞬しかみえませんでしたが
ダンサーからのエネルギーは伝わってきました。
そのオープニング・セレモニーの後、ダンサーをしていた人を外で見つけたので、お話をお聞きしました。
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いつもこういった
ダンスパフォーマンスをしているのか聞くと、
「私は女優で、ミュージシャンで、ピアノも弾くし、色々やるわ。」
と答えてくれました。
「たくさんのことをやっているんですね!」
と私が答えると、
「みんな怠けてるだけよ。できない理由ばかりあげて
やれることに挑戦してないの。
やろうと思えば全部できるわ。」といっていました。
彼女とのやり取りは切れ味が鋭くて、なんだか緊張しました。
メイクが怖かったせいもあるかもしれません。
イベントの中にはファッションショーもあり、その会場を下見に行ってみると、
そこにはこのファッションショーの主催者であるオランダ人男性がいました。
彼は私を見ると、この壁に飾られている写真は自分が19歳の時にゲイであることを理由に家から追い出され、
その後また家族との繋がりを取り戻すまでを作品にしたものだと教えてくれました。
私は人のいない会場で、彼の撮った写真を一つ一つゆっくり見させてもらいました。
彼の誇り高い表情とポーズが印象的でした。
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夕方になると、その会場で手作りのファッションショーが始まりました。
音楽と共に奇抜な衣装を着たモデルたちが自信と誇りに満ちた表情でみんなの前に出てくる姿が爽快でした。
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観客は手拍子をしながらモデルたちに声援を送り、喜びや楽しさが鼓動しているようでした。
ファッションショーがイベントの締めくくりでした。
ファッションショーの開始を待っているとき、ジョージア人男性の腕にカタカナのタトゥーを見つけました。
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それをきっかけにお話してみると、彼の弟が日本のアニメの大ファンだそうで、彼も日本が好きだそうです。
ジョージアでは日本についてのテレビ番組も人気だと教えてくれました。
彼に「日本語でHelloはニーハオだよね?」と笑顔で聞かれたので、
「それは中国語だよ、日本語でHelloはコンニチワだよ」と伝えると、
「ごめんごめん! ヨーロッパにいると、中国も韓国も日本も全部中国になっちゃうんだよ笑」といっていました。
この会場でアジア人は私一人でした。
でもそのことに今気が付くほど、オランダではどこにいても
自分がアジア人だという境界線を感じません。
今回も、読んでいただきありがとうございました。
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Sami
1973年生まれ。非典型所属者。
群馬→東京→アメリカ・ノースカロライナ州→東京→オランダ移住(いまここ)
大事なもの:Freedom of Choice
座右の銘:実践あるのみ
猫と幸せに生きています。
心地よい人生は自分で作ります。どうぞご一緒に。
ブログ: https://ameblo.jp/jibungadaiji 日常のことを更新中。
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