さまざまな団体が活動し、近年ではNetflix『極悪女王』もヒットするなど、一ジャンルとしてたしかな地位を築いている女子プロレス。「インターセクショナリティ」(交差性)を鍵語に、女子プロレスの黎明期の10年間に着目し、コミカルなショウとしての端緒、盛り上がりをみせた日米対抗試合、また、フィクション上の女子プロレスおよび女子レスラーの表象等をたどります。そのうえで、冷戦期日本にみられた家父長的なありようとレスラー自身のエンパワメント性が混淆する様子を、ときにおかしみも織り交ぜた鋭敏な文体で描く一冊です。

◆本書の目次

序 章 「生きられた経験の断片」から浮かび上がるもの

第一章 女子プロレスの誕生

第二章 一九五四年 世界女子プロレスリング大試合

第三章 第一次女子プロレスブーム

第四章 インターセクショナルな女子レスラー表象

終 章 種をまき続ける者たち


◆書誌データ
書名 :女子プロレスの誕生――冷戦期日本の大衆文化とインターセクショナリティ
著者 :瀬戸智子
頁数 :398ページ
刊行日:2025年2月
出版社:春風社
定価 :3520円(税込)

女子プロレスの誕生―冷戦期日本の大衆文化とインターセクショナリティ

著者:瀬戸智子

春風社( 2025/02/17 )