シネマラウンジ

views

2578

”思い出の一本”映画評 『エアフォース・ワン』 みるとるみ

2010.11.30 Tue

<div class="old cf"><p><strong>ギリギリの限界状況でみせる決断力に脱帽</strong></p><p>言わずと知れたハリソン・フォードの名作。最初に観たとき、泣けて泣けて仕方なかった。それからしばらく、この映画の話を友達にしようとするたびに泣きそうになって、ちゃんと伝えられなかった。</p><p>どこがそんなに泣けたのか。大感動シーンはまだほんの前半。機外に脱出したふりして地下の倉庫に身を潜ませたハリソンに、客室でスタッフを人質にとった犯人が機内放送を通じて「出てこないとこの子を撃つよ」という場面。銃が向けられているのは、くるくる笑って皆から愛されるタイプのショートカットの広報担当の若い女性。彼女の献身的な執務態度が、ハリソンの胸をよぎる。でも。ここで彼女を救うために出て行ったら、テロリストの元で苦しむ何百万人もの人民を犠牲にすることになる。スタッフとして愛し、個人的によく知っている固有名詞としての一人の人間、対、名も知れぬ不特定多数の異民族。ぎゅっと目をつぶるハリソンは、そのとき世界最大の国家の元首として、一人の人間として、苦渋の決断をした。私心に溺れてはいけない。救うべきは彼女ではなく、世界平和だ。</p><p>…こうやって文章にしている最中も、胸が詰まってしまう。あの強さは一体なんなんだろう。あれほどの決断力を、ああしたぎりぎりの限界状況の中で発揮することは、私には到底できない。でもそれはおそらく、米国大統領でなくとも、従業員10人の小さな会社の社長でも、Decision makingの責任を負う者全てが身につけるべき資質なのだろう。目の前のセンチメンタルな状況に惑わされず、本来の目的を見失わず、正義とは何かを理解し、瞬時に比較考量してどちらかを選択する。そして行動する。</p><p>映画を観て、反射的に私は男性には勝てない、と思った。</p><p>でも、多分女性だって、そういう機会を与えられることが増えれば、どんどん決断力を養っていけるだろう。昨今の日本のたらいまわしみたいなお粗末な政界や、本来の目的を忘れた言語道断な検察官の罪状(しかも犠牲者は女性)を見ていると、女性のほうがよほど「男らしい」正義の決断できるのではないか、とさえ思ってしまう。頑張ろう。</p><p><strong>アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.</strong></p><p>みるとるみ/家電メーカーからPEファンドに転身を図ったあと、モノやカネよりヒトが好きなことに気付いて独立、コンサル業へ。今や仕事はそこそ こ、自称エッセイストとしてブログ書きながら、自由に機嫌よく生きることが人生のプライオリティー。 ブログ  http://miltlumi.exblog.jp/</p><p><input name="amazon_small_image" type="hidden" value="http://ecx.images-amazon.com/images/I/517ZM8BNPNL._SL75_.jpg" /><br /> <input name="amazon_medium_image" type="hidden" value="http://ecx.images-amazon.com/images/I/517ZM8BNPNL._SL160_.jpg" /><br /> <input name="amazon_large_image" type="hidden" value="http://ecx.images-amazon.com/images/I/517ZM8BNPNL.jpg" /><br /> <input name="amazon_title" type="hidden" value="エアフォース・ワン 特別版 [DVD]" /><br /> <input name="amazon_author" type="hidden" value="" /><br /> <input name="amazon_manufacturer" type="hidden" value="ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント" /><br /> <input name="amazon_publidation_date" type="hidden" value="" /><br /> <input name="amazon_url" type="hidden" value="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%B3-%E7%89%B9%E5%88%A5%E7%89%88-DVD-%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89/dp/B0009Y2960%3FSubscriptionId%3DAKIAIVGUGFNUCXEGTYGA%26tag%3Dpokemonnohiro-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB0009Y2960" /></p></div>






カテゴリー:新作映画評・エッセイ / DVD紹介

タグ:仕事・雇用 / 映画 / DVD / みるとるみ / 映画と政治