「WAN基金コロナ禍対策女性連帯プロジェクト」では、2020年7月11日、助成第8号として 特定非営利活動法人ダルク女性ハウスに、助成金を振り込みました。
「ダルク女性ハウス」は、薬物依存症からの回復を望む女性たちのための日本で最初の民間施設です。
「ダルク女性ハウス」は、障害者総合支援法のもと通所施設を立ち上げ、薬物依存症の女性が集まる場所を運営しています。
集まる女性の多くは暴力被害の深刻なトラウマや、貧困の問題を抱えています。シングルマザーも少なくありません。
これまで仲間同士で助けあい、さまざまな工夫をこらしながら何とか日常生活を送ってきましたが、コロナ禍に関連して、これまで何とか行えていたことにほころびが生じる事態になっています。
依存症にとって孤立、孤独は再発の引き金として大きな問題になります。ですから、「ダルク女性ハウス」では毎日集まっては〝蜜″なミーティングを続けてきました。
しかし、コロナ感染拡大による緊急事態宣言が出されて以来、密になることを避けなければならなくなりました。そこでミーティングをオンラインで参加できるようにしたのですが、スマートフォンを持っていなかったり、自宅にWi-Fi環境が整っていないがためにオンラインでの参加ができず、感染の危険性がありながらも通所せざるを得ない人、ミーティングに出ることをあきらめる人がいます。
「ダルク女性ハウス」ではこのような人たちが自宅でオンラインミーティングに参加できるよう、タブレットやポケットWi-Fiを貸与することにより、支援しています。(コロナ禍が去った後には、このタブレットを子育て中のお母さんに配布し、子どもたちの学習支援のために役立ててもらう予定です)
また、「ダルク女性ハウス」では、これまでリサイクルした衣類からポーチやトートバック、ブックカバーを作成し販売を行ってきましたが、コロナ禍によりバザーなどの販売の場が無くなってしまい、メンバーの工賃も安定的に支給できない状況となっています。そこで、オンラインショップを立ち上げ、需要の高いマスク作りを清潔な布を購入して始めています。
このような活動に対して、WAN基金運営委員会は敬意をもって助成を決定し、迅速に助成金交付を行いました。
WAN基金では、寄付が集まり次第、次々にこのような「しんどい女性を支援する」女性活動団体に対して、 助成を進めていきます。
コロナ禍で苦しむ女性たちへの支援のため、ご寄付のほうもよろしくお願いします。 ご寄付に関してはこちらからどうぞ