キャリア
相談16 パート勤務の50代女性ですが、独立開業を考えています。
2014.08.04 Mon
私は、現在53才。長年、薬剤師として病院で働いてきましたが、50才からいくつかのパート職をかけもちしています。
今の働き方は、時間的に余裕があり、かつ保険もついているので気に入っていますが、実は一番好きなことは編み物で、実際にそれを口コミで販売しており、パートの収入とは別に月2〜10万円ぐらいを得ています。一定の給料が得られるパートの仕事をやめる気はありませんが、これから編み物の仕事の方を拡張していきたいと考えています。税金はパートの源泉徴収だけで、編み物の方は申告していません。編み物の仕事を拡張するためには、個人事業主として開業した方がよいのでしょうか。実際、編み物の仕事には材料の仕入れや資料の購入、講習を受ける費用など必要経費がかかりますが、個人事業主になればこれまでにかかった経費も税務上、必要経費として認められるのでしょうか。
編み物の仕事だけで収入が十分に得られれば、それに越したことはありません。そうなるためには、今からどのように準備をしていけばよいのかお教え下さい。
回答
.回答16:重原惇子(キャリアカウンセラー)
回答者:重原惇子
お好きなことで収入が得られるなんて、素晴らしいですね。ゆくゆくはそれを主たる収入になさりたいとのこと、ならば夢の実現に向けてのロードマップ作りから始めましょう。
まず、ご自身の今後のライフプランを書き出します。年代を横軸にしてあなたやご家族の欄を縦軸にとり、それぞれの年齢と予想されるライフイベントと必要な経費をできるだけ具体的に記入していきます。年金の受取額も記入してください。そのプランを踏まえた上で、十分な収入とはどのくらいかを想定します。ご自身で決めた目標に向けて、薬剤師の仕事から編み物制作・販売へ徐々にシフトしていきましょう。税金等に関しては、税務署や地域の税理士会が無料相談を行っています。ぜひご利用ください。
次に、編み物販売を軌道に乗せる算段です。今は口コミで販売されているとか。毎月の売上があるのですから、固定ファンもいらっしゃるのでしょう。ところで、ホームページはお持ちですか?まだでしたらぜひ作成してください。インターネットで情報を得るのが当たり前の時代。ホームページの充実は興味を持った消費者への安心材料にもなります。いずれはネット販売も視野に入れたいですね。すでに利用されているかもしれませんが、フェイスブックやツィッターといったSNSもフルに活用しましょう。ご自分はまだでも、SNSユーザーのご友人に協力をお願いしてはいかがですか。また、WANの良品を紹介するコーナーM-WANには「女の仕事づくり」シリーズがあります。参考にしていただいて、どうぞ夢を叶えてください。
回答者プロフィール
重原惇子
2級キャリア・コンサルティング技能士。キャリア・カウンセラー。女性、若年者を主な対象者として、現在は“若者サポートステーション”で、働きたくてもなかなか動きだせない若者たちの悩み、苦しみに向き合っています。年間のべ1000回のカウンセリングを通して感じたのは、個人の努力の限界と日本の雇用体制の矛盾。でも、まずは、目前の相談者が来た時より元気になって帰っていけるようなカウンセリングを心がける毎日です。