お助け情報

お助けWANは、女性のこころと健康、仕事、法律の相談室です。このコーナーの担当者・回答者はいずれも、女性の心と健康、仕事など、暮らしに寄り添ってきた専門家です。どうぞ、安心してご相談ください。一人の悩みは、同じ悩みを抱える女性たちへとつながります。

キャリア

相談 19 : 最近「私の人生はこんなはずじゃなかったのに・・・」と思うようになり・・・

2016.04.22 Fri

大学卒業後、正社員として専門商社に就職しました。仕事は営業事務で、可もなく不可もない社員生活を送っています。現在38歳ですが、最近「私の人生はこんなはずじゃなかったのに・・・」と思うようになりました。30歳前には結婚するつもりでした。社会人になってから付き合った男性もいたのですが、結婚には至らず、その後彼はいません。       
バリバリのキャリア志向でもなく、プライベート優先で、習い事や旅行も楽しみ、友人との関係も大事にしてきました。今の生活に不満はないのですが、やっぱり「こんなはずじゃなかった」という思いがこみあげてきます。結婚して、母親になって、家族に囲まれるという平凡な幸せに憧れます。このまま年をとっていくようで、不安になりご相談してみました。

回答

回答 19 : 重原惇子さん(キャリアカウンセラー)

働く場所があり、安定した収入を得ていらっしゃるのですね。「可もなく不可もなく」とおっしゃいますが、卒業後ずっと同じ会社で働き続けられるということはその場所で必要とされている証です。その点はご自身をきちんと評価していただくところです。
さて、「こんなはずじゃなかった」と何度もおっしゃいますが、キーワードは「結婚」でしょうか?本当に「結婚」をお望みなら、婚活サークルや結婚相談所を利用するなど積極的に動かれることをお勧めします。今のままでは、あなたご自身がおっしゃるように、「このまま年をとっていく」可能性大です。
でも、これはあなたがご自分の人生設計(ライフプラン)をじっくり考える絶好のチャンスではありませんか?と同時に、ご自分の価値観を見つめ直す機会ともいえるでしょう。これから3年先、5年先、10年先あなたはどこで、誰と、何をしていたいですか?あなた自身がほんとうに望む幸せな生活とは、どんな生活なのでしょう。おっしゃるように、「結婚して、母親になって、家族に囲まれる」ことがイコール「幸せ」なのでしょうか?どうぞよく考えてみてください。
一つだけお願いしたいのは、あなたの望む幸せの形がはっきりするまではぜったいに今の仕事を手放さないでほしいということ。定年まで働く場所があり、給与が約束されているというその権利は大切にしていただきたいのです。もし結果的に「結婚」をしない人生を選ばれたとしても、仕事があれば自立でき、老後の生活も予測が立ちます。生きていけるのです。今や人生90年の時代。だれでも最後はひとりです。どうぞ素敵な人生をご自身で設計し、実現させてください。

回答者プロフィール

重原惇子

2級キャリア・コンサルティング技能士。キャリア・カウンセラー。女性、若年者を主な対象者として、現在は“若者サポートステーション”で、働きたくてもなかなか動きだせない若者たちの悩み、苦しみに向き合っています。年間のべ1000回のカウンセリングを通して感じたのは、個人の努力の限界と日本の雇用体制の矛盾。でも、まずは、目前の相談者が来た時より元気になって帰っていけるようなカウンセリングを心がける毎日です。