お助け情報

お助けWANは、女性のこころと健康、仕事、法律の相談室です。このコーナーの担当者・回答者はいずれも、女性の心と健康、仕事など、暮らしに寄り添ってきた専門家です。どうぞ、安心してご相談ください。一人の悩みは、同じ悩みを抱える女性たちへとつながります。

キャリア

相談14 彼の就職が決まり、自分の進路について悩んでいます。

2013.12.21 Sat

現在、大学院1年で就活中の女子です。彼は同じ研究室の1年先輩で、大手企業の内定を得ています。お互いに結婚を意識しているので、私自身の就職をどのように考えたらよいのか、ご相談したいのです。彼の内定先は全国規模での転勤があり、配属先はもちろん未定ですが、新人は3年間同じ支社での勤務と決められているとのこと。彼はできるなら私と離れたくないと言っています。私は、彼と同じ企業で働くとか、彼の赴任先で仕事が見つかれば一緒にいられるなあと思う反面、働いてみたいと思う業種・職種もあり、そこで働き続けたいという希望もあります。仕事は一生続けたいと考えて進学し、今もその気持ちは変わっていません。
周囲の友人たちは、インターンシップに参加し、さまざまな企業情報を集めて真剣に就活に取り組んでいます。こんな中途半端ではいけないと思いつつ、どうしたらよいのかわからなくなってしまいました。アドバイスをよろしくお願いします。

回答

回答14:重原惇子(キャリアカウンセラー)

回答者:重原惇子
大切な人とずっと一緒にいたいと思う気持ちはとても自然です。就職という人生で初めての大きな転換の時に、何を優先させたらよいのか戸惑ってしまわれたのでしょうね。
12月1日、就職活動が解禁されました。あなたの周囲もいよいよ緊張感が高まっていることでしょう。議論の分かれるこの新規一括採用ですが、新卒(新規卒業生)にとって、最強のカードであることは間違いありません。中途採用と比べて、正規雇用の枠は広く、過去の職歴など問われないのですから。「学生時代もっとも力をいれたことは何ですか?」「今まででもっとも困難な経験とその対処方法を教えてください。」「あなたを色に例えたら何色ですか?」などなど、企業は新卒生の能力を計るためにさまざまな質問を投げかけます。ES(エントリーシート)でふるいにかけ、何度も面接を重ねて、学生の可能性を見極めようとするのです。学生にとっても、業種・職種、正規雇用、非正規雇用を問わず、たくさんの選択肢の中からさまざまな可能性にチャレンジできるビッグチャンスです。加えて言えば、立ち止まって、自分の過去・現在・未来を見つめ直す絶好の機会でもあります。あなたは一生働きたいのですよね?一生働ける仕事に就きたいのなら、新卒という権利を十二分に活用して、じっくり納得のいく就職活動をされてはいかがでしょう?自分自身の人生を生きるためにも、彼を軸に職業選択をするのではなく、自分主体の就活をお勧めします。
ついでにいえば、就職後は学生時代とはまったく違う環境となり、それまでの価値観が大きく変化するかもしれません。働いて報酬を得ることは、自己決定権を得ることにもつながります。自分の足でちゃんと立ったうえで、改めて結婚を考えてみるのも一つの方法ではないかと思います。

回答者プロフィール

重原惇子

2級キャリア・コンサルティング技能士。キャリア・カウンセラー。女性、若年者を主な対象者として、現在は“若者サポートステーション”で、働きたくてもなかなか動きだせない若者たちの悩み、苦しみに向き合っています。年間のべ1000回のカウンセリングを通して感じたのは、個人の努力の限界と日本の雇用体制の矛盾。でも、まずは、目前の相談者が来た時より元気になって帰っていけるようなカウンセリングを心がける毎日です。

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