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和光大学GF読書会から 2014年度後期活動を報告します

2015.02.13 Fri

―『アンのゆりかご』輪読&『オスカー・ワイルド』ブックトーク開催―

和光大学GF読書会では、井上輝子先生の優しいまなざしのもとで2014年度後期も活動してきました。新たに若いメンバーを迎えた今期の活動を前後半の2つに分けて報告します。

今期前半は、夏休みの弥生美術館、教文館、東洋英和女学院大学等での村岡花子展を見学した後、9-10月に村岡恵理2011『アンのゆりかご―村岡花子の生涯』(新潮文庫)を輪読し、NHK放送博物館での企画展『花子が残したラジオ番組』(2014/8/1-9/28)のなかで取り上げられたラジオ番組『コドモの時間』での花子の語りと映像を見たりして楽しみました。

【村岡花子トーク展を訪ねて】
8月10日地下鉄有楽町線が止まる程の暴風雨の中、「村岡花子の世界」の編者であり弥生美術館学芸員である内田静枝さんの説明付きという趣向の面白い展覧会を見学しました。中に入ると村岡花子の肉声「ラジオのおばさん」が流れていて、それはそれはタイムスリップ感満載。
企画展では、花子の人生に沿って、東洋英和時代、恋と幸せな家庭生活の時代、関東大震災に始まる悲劇と絶望の時代、家庭文学の翻訳に打ち込む時代、白蓮事件との関わり、と解説が進む。花子、白蓮は、市川房枝らの婦人参政権活動に矯風会として参加している。カッコイイ女達の周りにはカッコイイ女が集まる?? 花子だけでなく、花子と関わりのあった女性たちのカッコイイこと!!
花子の時代へのタイムスリップと、弥生美術館・竹久夢二美術館に併設された喫茶店「カフェ港や」の美味しいカレーを食べ満足な一日でした。(読書会 河井)

 後半の11-12月は、宮崎かすみ2013『オスカー・ワイルド』(中公新書)を輪読し、その締めくくりとして2015年1月13日(火)、宮崎さんによるブックトークを開催しました。

【『オスカー・ワイルド』ブックトーク@和光大学】
宮崎さんは、和光大学表現学部教授で、『百年後に漱石を読む』(2009トランスビュー社)などの著作もある方です。
 ブックトーク参加者は読書会のメンバーを中心に、宮崎ゼミの学生や地域の方々、オスカー・ワイルドに関心のある学外の方など20人ほど。当日はオスカー・ワイルドの生涯を描いたビデオを鑑賞した後、参加者全員が本を読了してあらかじめ提出していた質問に、宮崎さんに答えていただくという双方向の対話形式で進行しました。
 オスカー・ワイルドは、19世紀後半のイギリスに生きた芸術家ですが、その評伝を読み進めていくうちに、いくつかの疑問点や、実感として理解しにくい点が出てきました。たとえば、このころのイギリスのお金のポンドの価値は現在に換算するとどれほどなのか、また、当時のイギリスにおける階級社会とソドミー法やラブシェア条項との関係、「男性中心」の社会状況、イギリスでの同性愛に対する位置づけやフランス、ドイツとの対応の違い、さらにワイルドの作品の中に表現される唯美主義的な思想など。私たちの疑問に、宮崎さんは実例を交えながら、丁寧に解説してくださいました。
 参加者からは、「当時のお話を著者から直接聞くという機会を頂いて、とても贅沢な時間を過ごさせていただきました」、「疑問点に丁寧に答えてくださり、より理解が深まりました」、「『ドリアン・グレーの画像』などのワイルド作品を読みなおしたいと思います」などの感想がありました。
ジェンダーやセクシュアリティに対する規範は、文化的風土や社会構造によって、大きな違いがあり、人々の人生にこれほどまでに大きな影響を及ぼすものなんだ…。今回のブックトークで実感したことです。               (読書会 阿野)

 楽しい議論で本の理解を深めてきた読書会は、次年度も新たなテーマを取り上げて継続します。
                    以上                        

タグ:女性学 / 村岡花子 / 和光大学 / ジェンダーフリー

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