2011.09.01 Thu
スターリン時代にはありえなかった、銃後のロシア人女性の視点からみた第二次大戦は?
〈雪解け時代〉ならでは
「鶴は翔んでゆく」(ミハイル・カラトーゾフ監督/ソ連/1957年)
愛し合う一組の恋人たち、ボリスとヴェロニカ
しかし、ソ連参戦によって、運命は一転する
愛する人は、恋人を残し、志願兵として、自ら戦地へ
残されたヴェロニカに、次々、災難がふりかかる
恋人の従兄弟に貞操を奪われ、やむなく妻となりながらも
彼女は、愛する人の生還を待ち続ける・・・
戦後12年を経た1957年、〈雪解け時代〉を背景に反戦メッセージをうちだし、ソ連初のカンヌ国際映画祭グランプリ受賞作となる
≪みどころ・ききどころ≫
ぼくの大切な人 誕生日おめでとう
この日、君はこの世に生を受けたんだね
君のもとを離れるのは辛いよ
けれど、こうするしかない
戦争だから 行かねばならない
僕らの大地が死で覆われようという時に、これまでどおり日々楽しく暮らすわけにはいかないから
僕らはこれからまた幸せになれるよ
ーボリスの残した手紙より―
(この手紙をヴェロニカがどこで見つけるか、みどころのひとつ)
待つわ。 人はつねに希望をもたなくちゃ
―ヴェロニカ―
参考文献: 佐藤千登勢 『映画に学ぶロシア語――台詞のある風景』(東洋書店、2008年)
上記の二人の台詞も同書より引用させていただきました。アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.
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(keiko kawaguchi @cinema-wan)
カテゴリー:新作映画評・エッセイ