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東京◇遊郭の映画「骨までしゃぶる」上映×「性差の日本史」横山百合子氏(PFFイベント)

イベントURL: https://pff.jp/43rd/lineup/eigakoza.html
主催者:
主催者URL;
開始日時: 2021年09月21日 (火) 17時10分
終了日時: 2021年09月21日 (火) 19時30分
会場: 東京・京橋の国立映画アーカイブ
会場URL:
連絡先: 一般社団法人PFF 03-5774-5296(平日11:00~18:00 ※年末年始を除く)
登録団体:
パンフレット:

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詳細: 東京・京橋の国立映画アーカイブで開かれるPFF(ぴあフィルムフェスティバル)で9月21日、明治時代の遊郭を舞台にした映画「骨までしゃぶる」(1966年)が上映されます。時代劇や任侠映画で名をはせた加藤泰監督の作品。タイトルは過激ですが、いい意味で予想を裏切る内容になっています。

上映後に解説するのは、国立歴史民俗博物館名誉教授で昨年、日本の歴史をジェンダーの視点から見つめ直した企画展「性差(ジェンダー)の日本史」の代表を務めた横山百合子さん。歴史の中に埋もれていた女性たちの存在に光をあてた展示は、大きな反響がありました。
その横山さんは、「骨までしゃぶる」というタイトルと中身とのギャップに驚いたそう。「明治時代の遊郭の考証がきちんとされており、当時の娼妓たちが実際にどうやって『解放』されたのかをリアルに描いている」と評します。
主人公は、生活苦から身売りされた18歳のお絹。いくら働いても減らないどころか増えていく法外な利息で借金地獄に陥ります。

映画やドラマでは得てして、遊郭の女性たちの悲劇を美しくエロチックに描きがち。「この映画では、遊郭の経営者らにだまされている事実に気づいたお絹が、現状から抜けだそうと知恵をつけて、行動に移す過程を丁寧にみせている」と横山さん。お絹を演じた桜町弘子さんや、お絹にほれた職人を演じた若き日の夏八木勲さんら役者の魅力も光ります。

近代化を進める明治政府は「芸娼妓解放令」を出し、キリスト教系の救世軍や矯風会によって遊郭の女性たちを救済する動きが活発になりました。「しかし、そういった活動は『身を汚された女性を救う』とどこか上から目線。当時の史料で遊女たちが『私たちの現実を知らない活動。遊郭を出た後どう生活していけばいいのか』と言った記録も残っています」

一方この映画で、お絹の背中を押したのは、「自分はあきらめたが、あなたなら逃げられる」と励ます遊女の先輩でした。「困難な状況から一歩を踏み出すのはなかなか難しい。寄り添ってくれる人の存在や、なにげない一言で人間は変われることを伝えている。誰かに助けを求めることは、恥ずかしいことではない。#MeToo運動やコロナ禍で苦しい思いをする今の時代の人たちにも通じることです」と横山さん。
聞き手は、「フェミニスト・加藤泰を発見した」と意気込むPFFの荒木啓子ディレクターです。(文責・伊藤恵里奈https://telling.asahi.com/article/14426281 より抜粋)
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