https://wan.or.jp/article/show/11871の関連記事です。
(参考:参議院オンライン中継はhttps://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php から視聴できます)
2025年6月9日参議院会館前、学術会議解体法案は廃案に!座り込みの様子の画像です。

画面中央に上野千鶴子さん、右に本田由紀さん、左2人目前川喜平さん
上野千鶴子さんのスピーチから
取り返しのつかないことが起ころうとしている。一旦壊れたものは元に戻らない。修正案は十分ではない。廃案にするしかない。アメリカではトランプという独裁者が学問を痛めつけようとしている。対岸の火事ではなく、今日本でも同じことが起ころうとしている。
権力者というのはよっぽど異論というものが嫌いなのか。お互いに異論を言い合うことによって発展するのが学者の世界。
学者の当事者のいないところで当事者が反対していることを決めていいのか。これが民主主義と言えるのか。

本田由紀さん
本田由紀さんのスピーチから
任命拒否から今までのプロセスは全くの理不尽である。全く筋が通らない。今回の法案も全く理不尽で全く筋が通らない。政府に少しでも気に入らないことを言う組織や学者を潰そうとしている。そんな法案を通していいわけがない。プロセスが間違っている。

志田陽子さん
志田陽子さんのスピーチから
シェークスピアの戯曲のリア王では、リア王を批判し続けた娘のコーディリアは、国を愛すればこそ辛口な批判をしたが、それをリア王は理解できなかった。自分の周りにイエスマンだけの状態で国が衰弱し、そしてリア王自身が追放されると言う物語。
学者の良心はこういうものではないか。
この方向にいくのは危ないというときに、意見を伝えるルートがなくなっていくことを憂慮する。この法案が通ることは民主的な手続きから見ても間違っている。

池田香代子さん
池田香代子さん
2020年からデモクラシータイムス https://www.youtube.com/@democracytimesで伝えてきた「学術会議への政府の介入問題」
・ベストセラー『日本会議の研究』の著者、菅野完さんが日本学術会議への官邸による人事介入に抗して行なったハンガーストライキを取材(2020年10月) https://www.youtube.com/watch?v=b_GD9jSXxaE
・学問は時の政府のしもべか(2021年1月)https://www.youtube.com/watch?v=bVfrZKKFoW0
・日本学術会議任命拒否から一年(2021年10月)
https://www.youtube.com/watch?v=2pBgcEWhSS8
・アカデミアの新しい戦前(2023年3月) https://www.youtube.com/watch?v=DDI1PjDBvzY
・アカデミーが骨抜きになる(2025年2月) https://www.youtube.com/watch?v=i_wugxpHWTs
・学術会議の独立性 〜会員任命拒否理由の情報公開訴訟【CALL4×デモクラシータイムス 裁判から見える日本の現実】(2025年3月20日)
https://youtu.be/BqwI8seBF3c?si=IpwXJTOq9hdSmluL

隠岐さや香さん
デモクラシータイムス、隠岐さや香さん出演回
https://www.youtube.com/watch?v=i_wugxpHWTs

石垣のりこ議員

福島みずほ議員
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全国各地いっせい行動からのメッセージ
新潟、北海道(札幌駅)、愛知(名古屋市栄噴水前)、京都(四条河原町)などでもアクションが行われました。
京都行動の様子は岡野八代さんのXにも→https://x.com/yot07814/status/1931999931784745236

京都での行動 伊藤公雄さん
伊藤公雄さん @京都四条河原町 2025年6月9日
日本学術会議の存在意義を失わせかねない法律が成立しそうです。ただ誤解してほしくないのは、これまでも、学術会議があくまで「日本政府」の機関だったということです。会員も連携会員も、政府の一員(非常勤の特別職と一般職の公務員です)としてさまざまな活動をしてきました(政府の「外側」からイデオロギーに基づいて批判ばかりしてきたような印象作りがされていますが、それは大間違い)。2500人前後の研究者が、その活動を10億円程度の国費で(2500人前後の日当、交通費や事務局維持費、建物管理まで含めてでこの予算です。本来なら、会員連携会員を支援する研究員を数百人規模で雇って共同して調査研究を進める体制をとるべきだと思います。学術会議問題で話題になった防衛省の研究予算が年間100億円以上ですから、現在の学術会議の予算規模の少なさは明白です)、ほとんど手弁当で(自分たちの研究や授業などの合間を縫って)、データを調べ、議論し、さまざまな政策提言をしてきました。科学分野の新たな課題について、自然科学の研究者と人文社会科学の研究者が、それぞれの視点で検討を加え、方向性を提示する作業を進めてきました。こうした多様な領域の研究者による共同の議論を通じた政策提案は、国際的にも珍しいし、また、複雑化する現代社会にとって極めて有効性を持っています。例えばゲノム編集の問題は、生命科学者だけでなく、哲学者や法学者、さらに宗教学者など、本当に多様な角度から議論され、一定の共通認識を形成してきました。生活の面からみても、東日本大震災後の対応の問題、コロナ対策、地球温暖化問題、ジェンダー問題をはじめ、社会が抱える問題について、調査と議論を踏まえて発言を続けてきました。政治家の方で、こうした学術会議の活動について十分な認識を持っている人は少ないでしょう(認識していれば、こんな雑な法律を作ろうとするはずがないと思います)が、官僚の人たちなどは、学術会議が出したさまざまなレポート(時には、政府にとっては厳しい意見などもありますが、基本的に政府内部からの公文書として作成には極めて十分な配慮がされてきました)を、活用されていた人も多いはずです。資料や参考文献なども含めて、役に立つ情報が満載だったからです。学術会議のホームページに入って、これまで学術会議が発出してきたさまざまな情報に触れていただければそれは明白だと思います(一つの提言を使えば大学の授業が何回かできるくらいの内容の濃いものがほとんどです)。議論の多くは、日本が抱える課題をどう考え、どう解決すべきかを、研究者の視点から考察したもので、日本社会をよりよくするにはどうしたらいいかを問いかけるものでした。なかには一部政府に批判的な視点をもったレポート(耳の痛いことも、冷静に提言してきましたので)もあるとは思いますが、その視点は、あくまで日本におけるさまざまな課題を解決することについての、調査と学術的な議論を踏まえたものです。こうした日本で暮らす人にとって極めて有益な役割を果たしてきた学術会議を捨てるような今回の法律は、日本で暮らす人々すべてにとって重大なマイナスを生む可能性が高いと思います。日本における政策決定を、学術の面から科学的なデータをもとにチェックしてきた学術会議の機能が失われるのですから、これからの日本政府は、恣意的に政治を進めかねない状況になる可能性が生じます。政治が暴走した時の重要な歯止めの一つが外れることになるのですから大変です。
また、今回の法制度が、この議論のきっかけになった6人の任命拒否問題をうやむやにして進められたことの重大性についても記憶しておく必要があります。法改正するなら、まずはこの任務拒否に至るプロセスをきちんと明らかにした上でないと「前」に進めることはできないはずです。明らかに出来ないなら、当然、今日の採決はストップすべきです。