2011.04.01 Fri
パリを拠点に活動されている平川滋子さんが、ご自身のブログで、この間の地震や原発事故についてのフランスでの報道を日々、書いておられます。
http://shigeko-hirakawa.com/blog/
平川滋子さんは、以前、A-WANのギャラリーでも紹介したアーティストですが、水、空気、太陽など自然と人間の関係を再考する環境アートを制作しておられます。
http://www.shigeko-hirakawa.com/NewSite/Index_J.html
ブログのなかで、「アクチュアリティ・日本」として地震直後から書かれている内容は、事故の経過や、フランスへの原発事故と地震の影響などがニュース報道を整理しながら書かれていて、その冷静さと、しかも、一貫して被災者たちに寄り添う姿勢には驚かされました。
たとえば、ブログで紹介されている、フランス放射能安全対策インスティテュートが制作した福島原発から流出する放射能の拡散シュミレーション映像や、TF1 TVなどのニュース報道は、ぜひ、見てください。平川さんのご厚意により、ブログの一部を引用させていただきます。
(北原恵)
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北半球を回る放射能、福島原発 - フランス2TV、昼夜のニュースから:
フランス放射能安全対策インスティテュートInstitut de Radioprotection et de Sûreté Nucléaire (IRSN)が、福島原発から放出される放射能の拡散シミュレーションを3月20日に制作、ユーチューブにオンラインした。以下はそのビデオ。福島からの放射能が偏西風に乗り、薄められて北半球を覆っているのがわかる。
(注記: UN国連特別委員会も同じシミュレーションを制作。UNのビデオをフランスではTF1 TVが放映している。)
Fukushima: le nuage radioactif arrive mercredi sur la France
現在北アメリカのキャリフォルニアに到達し、今週水曜日には最初の放射能がフランスに到達する計算である。フランスに来るときはすでに放射能はかなり薄められて、0.01ベクレルとまったく健康には害がない量となっているので心配の必要はない。問題は福島原発が事故を制御しおおせず、放射能放出が長引く場合で、放射能を含んだ大気が濃度を増しながら地球を何回も回ることになるのが懸念される。グリンピースやエコロジストは、人体に影響がないほど薄い放射能というフランス当局の発表に対し、「’薄い’というだけで、どういった成分の放射能がどの程度の割合でヨーロッパに飛んでくるのかまったく何の説明もされていないですね。私たちは今週、大気中の放射能を分析して内容を発表するつもりです」と積極的な対応をする姿勢を示した。
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