上野千鶴子 退職記念特別講演 「生き延びるための思想」
日時:2011年7月9日 
会場:東京大学弥生講堂

18年勤めた東京大学を、定年まであと2年を残して退職。2011年3月15日に予定されていた最終講義は、3.11の東日本大震災のため中止となりました。
代わって7月9日に卒業生たちが企画してくれたのがこの公開講演。3.11とその後の原発事故の衝撃は大きく、予定していた講義の内容を変えて、臨みました。
タイトルは同名の著書から「生き延びるための思想」と。
フェミニズムとは何のための、誰のためのものだったのか、を再考する得がたい機会となりました。講義は、インタビューのプレミアム付きで講談社からDVDが売り出されています。
WANサイトでは版元と撮影者のとくべつのご厚意で、映像を無償でご提供いただきました。
映像:上野千鶴子2011DVDブック『東京大学退職記念特別講演 生き延びるための思想』講談社
同名の著書は以下のものです。
上野千鶴子2006『生き延びるための思想』岩波書店(2012新版、岩波現代文庫)
退職にあたって研究者になった卒業生たちが出してくれた論文集が次のものです。
千田有紀編2011『上野千鶴子に挑む』勁草書房
ご参考までに。 
―上野千鶴子

【プロフィール】
上野千鶴子(うえのちづこ・社会学者)1948年富山県生まれ。
京都大学大学院社会学博士課程修了。1995年から2011年3月まで東京大学大学院人文社会系研究科教授。2011年4月から認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。専門は女性学、ジェンダー研究。この分野のパイオニアであり、指導的な理論家のひとり。高齢者の介護問題にも関わっている。1994年『近代家族の成立と終焉』(岩波書店)でサントリー学芸賞受賞。2012年度朝日賞受賞。
著書:『老いる準備』(学陽書房)、『不惑のフェミニズム』(岩波現代新書)、『ケアの社会学』(太田出版)、『ナショナリズムとジェンダー』(岩波現代文庫)、『みんな「おひとりさま」』(青灯社)、『ニッポンが変わる、女が変える』(中央公論新社)、『上野千鶴子の選憲論』(集英社新書)など多数。近刊に『何を怖れる』(岩波書店・共著)、『老い方上手』(WAVE出版・共著)、『ケアのカリスマたち 看取りを支えるプロフェッショナル』(亜紀書房)、最新刊に『思想をかたちにする』『セクシュアリティをことばにする』(いずれも青土社)。