まっくろくろのおばけちゃんのぼうけん
2011.07.12 Tue
まっくろくろのおばけちゃんのぼうけん
訳者など:デヴィッド カリ ()
出版社:岩崎書店
まっくろのおばけちゃんはまっくろな島に住んでいて、写真を撮ろうとするけれど、そういうことだから、撮ったしゃしんはまっくろなまま。 そんなのいやだとおばけちゃんは、島をこぎ出し、ちゃんと写真が撮れる島を目指し、大冒険! でも行く先々の島にはいろいろ問題や困難があって、なかなか写真が撮れません。さてどうする、おばけちゃん! といったシンプルなお話構成です。オチもちゃんと予想通りに落としていて、良いですね。 やはりそれより注目すべきは、フィイリップ・ジョルダーノの画のすばらしさ。重厚だとか濃密だとか、軽やかだとか、さわやかとかではなく、カラフルな色彩を使って、黒を際立たせます。海への大冒険をページを超えた一連なりに描き、個々の生き物や物を愉快な「形」に落としています。かなりの腕前です。こうした、抽象と具象の入り混じったグラフィックは、子どものセンスを磨いてくれるでしょう。すばらしい。
カテゴリー:芸術 / ひこ・田中の、 子どもの本イチオシ
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