2011.10.01 Sat

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エロイーサと虫たち

訳者など:ハイロ ブイトラゴ ()

出版社:さえら書房

 これ、巧いです。すごいです。  お話は単純。遠い町に父親と引っ越してきたエロイーサが、町に、学校に、友だちに、日常になじんでいくまでが語られ、ふるさとだってやっぱり好きという風に展開します。  でも引っ越した先の人間たちが全部、いろいろな虫で描かれているのです。虫嫌いの人は卒倒しそうな風景です。  だけどそれはエロイーサの心象ですよね。その心細さが、こんな風に描かれるなんて!  エロイーサがなじんでくるに従って、虫も優しい感じに見えてくるのもいいなあ。  最後まで虫で描ききる姿勢も大好き。

カテゴリー:ひこ・田中の、 子どもの本イチオシ

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