
ウィメンズネット・こうべ30周年記念事業
「六甲ウィメンズハウス」実現に向けて、応援よろしくお願いします!!
1992年に女性の人権を守り、ジェンダー平等社会の実現をめざしてウィメンズネット・こうべをたちあげ、今年で30年になります。30周年記念事業として、コープこうべの旧女子寮を改修し、神戸学生青年センターと共同で「六甲ウィメンズハウス」をつくります。8月には国交省の補助事業として採択されました。それでも資金は8000万程度不足しております。資金を集めるために、困難を抱える女性と子どものための「居住支援基金」を創設しました。
>寄付サイトURL https://wn-kobe.or.jp/wnk-fund/ をご覧ください。当団体へ寄付は寄付金控除の対象になります。
「六甲ウィメンズハウス物語」
1,何故、ウィメンズハウスをつくろうと思ったのか?
94年に女性たちのエンパワメントをめざして「女たちの家」を開設し、さまざまなテーマで語り合いを続けていましたが、そこで夫からの暴力に悩む女性の声を聞き、会報に「500円で誰でも泊まれます」と案内すると、女性たちが相次いで駆け込んでこられました。DVという概念もシェルターという言葉も知りませんでしたが、駆け込み寺も活動の一つになるのかなあと思いました。翌年1月17日に震災があり、女性支援ネットワークをたちあげ、被災女性の支援に取り組んだことがきっかけで、DV被害女性支援が団体のメインの活動となり、04年には民間シェルター「ともだちの家」を開設し今日に至っています。支援活動を通して、母子ともに心の傷が深いこと、その後の貧困や孤立を知り、安心して誰かと繋がる居場所として、2013年に神戸市内にWACCA(わっか)を開設し、DV被害女性の心の回復と生活再建に向けた中長期支援を行っています。被害者支援は、孤立させないことから始まります。コロナ禍の2020年にはシングルマザーとこどもの居場所としてWACCA♭も開設、母子ともに学習支援を行い、フードパントリーも併設しております。
2004年にシェルターを開設して以来、女性たちのその後の家探しも支援活動のひとつでした。
しかし、保証人もいない、所持金も乏しい、低収入に加えて子連れという女性たちに紹介される家は、多くが、狭くて古く日当たりも悪い「ここにしか住めないのか」とため息がでるような家でした。
私は2012年、居住福祉を考える研究者とともに訪問したデンマークでDVシェルターを見学しました。外観は古い建物ですが、内部はデザイナーズマンションか!と思わせるほど美しく、広いリビング、プレイルームやカウンセリングルーム、キッチン、家具もほんとうに素敵でした。帰国後、困難を抱える女性と子どもたちに、「ここにしか住めない」ではなく「ここに住みたい」と思える住まいを提供したいという思いから「夢のウィメンズハウスをつくろう!」とチラシをつくり、あちこちで配っていました。2019年に居住支援法人の資格を取り、住宅取得が困難な女性を対象に少しでも快適な住まいをと居住支援事業を始めました。「シングルマザー(離婚前の女性も対象)の家探し手伝います。同行支援等も無料です。」というチラシを行政窓口に置くと、1年目40件、2年目78件、コロナの影響か昨年の相談は98件、その多くがDV被害女性や親からの虐待に苦しむ若年女性たちで「こんな支援が欲しかった」と言われました。2021年の国の調査では既婚女性の4人に一人がDVを経験し、その内5人が生命の危険を感じる程の暴力を経験しています(概算すると195万人)。面前DVは子どもへの虐待であり、脳の発達に深刻な影響を与えるという報告があるにも関わらず、経済的不安や、住む家がない等の理由から、被害女性の10人に1人程度しか家を出ていません。1994年のイギリスでは、DV被害女性が警察等にSOSをだせば住宅を提供することが各自治体の責務とされていました。暴力から逃れるには、安心して住める住まいが不可欠だからです。同時に、経済的支援と母子ともにカウンセリングも提供されます。日本の場合、加害者は処罰されず、被害者である女性たちが仕事もコミュニティも捨て子連れで遠隔地に引っ越すというケースが多く、せっかく暴力から逃れても、その後、孤立と貧困に苦しんでいる女性が少なくありません。「私たちは暴力か貧困しか選べないのでしょうか」という切実な声が胸に残っています。六甲ウィメンズハウスでは、これまでの当団体の支援の経験や他機関との連携を活かして、心のケアや就労、食糧、学習支援等、その後の生活再建を応援したいと思っています。
企業の休眠施設を社会貢献事業(施設)に活用することは、海外では広がりつつあります。
日本ではまだまだなので、私たちの事業がモデルとして各地に広がっていくことを願っています。
これからも、不定期ですが、事業の進捗状況を皆様に報告させて頂きます。
寄付並びに広報のご協力よろしくお願いします。お声がかかれば、各地の市民グループや男女共同参画センター等にも「女性と居住の貧困」「六甲ウィメンズハウス物語」等のテーマでお話をさせて頂きます。
広報資料が必要な方は事務局までご連絡下さい。
認定NPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ 代表理事 正井禮子
TEL/FAX 078-734-1308
E-mail:womens-net-kobe@nifty.com
http://wn-kobe.or.jp/
追伸
上野様の応援メッセージに勇気づけられ、さらにはWANの連載記事の提案にウィメンズのスタッフ一同感激しております。これからもよろしくお願いします。
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