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女たちはつながっている―姉妹編1―   horry

2012.01.04 Wed

「女同士のつながり」特集で、母と娘、姉と妹をテーマにしたマンガ座談会をやっています。

座談会では取り上げられなかったイチオシ・マンガをピックアップしました。

『姉の結婚』西炯子(小学館)

ひとり静かなプチ老後を過ごすため、故郷に帰ってきた主人公。「負け犬なんて言ってもらってるうちは まだ花だっつうの」という彼女はアラフォー。結婚も恋愛も、昔のこと。そんな静かな生活に、突然、超イケメン男が現れ彼女に強引な求愛を。おまけに恋人と別れた妹が押しかけてきて、「もう心乱れることはない」と思っていた彼女の人生は……。

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イケメン男は妻帯者。主人公は、そんなややこしい関係に係わりたくないのに、男は引き下がらない。そして、“心乱れる”主人公に妹は、「もう1ミリも先に進んじゃダメだからね」と釘を刺す。

言い寄る男をどうすればいいのか。主人公は女子力の高い妹を頼りに「モテ」系で武装し、男に対峙する。「モテて、モテて その中から“一番自分が好きな人”じゃなく、“一番自分を大切にしてくれる人”を選べ」という妹のメッセージは、ある意味、力強い。

2010年にヒットした『娚(おとこ)の一生』が、「あらら……」というエンディングだっただけに、今作は期待しているのだが、主人公はどんな選択をするだろうか?

 

『三月のライオン』羽海野チカ(白泉社)

物語の主人公は、事故で家族を失った17歳のプロ棋士・少年。将棋は、家も、家族も、友達もいない少年が、必死に喰らいついてきた唯一の居場所。心に傷をおった少年は、さまざまな人々と出会い「つながり」を紡ぎだすのだが、そのきっかけとなるのが、隣町に住む三姉妹。

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とにかく、彼女たちはよく食べる。亡き母のレシピを再現し、母と同じ言葉を口にし、悲しい時には泣きながら、ちゃぶ台いっぱいに広がった食事を平らげる。その食卓に混ざり、食べることで、少年はお金ではない、“生きる力”のようなものを掴みはじめる。そう、人と出会い、つながるには「体力」が必要で、体力をつけるには「食」が必要なのだ。そして、少年と世界との間を埋める食卓は、姉妹のつながりを深めるものでもある。姉妹と食。『海街diary』でも出てきたキーワードが、この作品でも重要なものとなっている。

「ススキ」えすとえむ(祥伝社『このたびは』収録)

キャバクラ嬢の妹が、妊娠して実家に帰ってきた。お腹の子どもの父親について何も話すつもりはないという。カメラマンの姉は、自由奔放な妹にあきれるのだが……。

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“しっかり者の姉と気ままな妹”という設定は、小説でも映画でもマンガでもよく見るものだ。「お姉ちゃんには 私の気持ちなんかわかんないよね」「何であんたにそんな事 言われなきゃなんないの!?」。すれ違い、言い争うこと、しばしば。

けれど、遠い幼い日の記憶と、“今”が交差する時、母娘でも親友でもない姉妹という関係が立ち上ってくる。子どもの頃、二人で鳥の卵を見つけたススキ野原で、妊娠している妹と堕胎した姉の人生が重なる。孵らなかった卵を思う姉、姉のために涙を流す妹。一面のススキは子どもだった彼女たちをすっぽりと隠すほどだったけれど、今は彼女たちの頭一個分、隠れない。

厄介なのに、ともに過ごした時間が、それぞれ自分の一部分となっている姉妹の関係を、ピリっと描いた短編。








カテゴリー:わたしのイチオシ / horry

タグ: / 漫画 / 姉妹