乳がん手術から半年後、CTスキャンを受けた。4か月間にわたるエネルギー・ヒーリングセッションが終了した直後だった。
内臓への転移は見られず、骨の転移の病巣も広がっていなかった。
腫瘍内科医のパトドゥ先生は「これはすごく、良い結果!骨転移の病巣はごく小さいから、骨転移の進行を抑える点滴はこれからは毎月じゃなくて、3か月に1回でいいですよ。」と言った。手術直前のCTスキャンでは「非常に進行が早いがん」という診断だったので、先生は転移の可能性も十分あると予測していたことだろう。それがどこにも広がっていなかったので、「とてもいい結果。あなたはよくやった!」と嬉しそうに私を褒めた。
CTスキャンの結果に問題なかったことに安心し、2年半ぶりに旅行に行くことにした。エネルギー・ヒーリングシステム創設者Master Del Peや私のヒーリングを行ったMoniさんたちが住むエコビレッジのあるフィリピン・ルソン島北部の山岳地帯だ。ヒーリングセッションの時に「とてもエネルギーの高い場所」と聞いて、ずっと行ってみたかったのだ。現地で開催される1週間のリトリートに参加することにした。
このビレッジはマニラの中心部から車で約8時間。ビレッジに近づくほど、くねくねとした山道のドライブになる。久々に長時間、車に乗ったため、着いた時は腰が痛く、くたくたになっていた。

ビレッジまでの山道
到着した時、私以外の参加者はもう揃っていて、みんなでバレーボールをしていた。「あなたも参加して!」と言われ、訳が分からないまま、よれよれとした状態でバレーボールに参加した。参加している人にどこから来たのか聞いたら、南アフリカ、エクアドル、イタリア、インド、ドバイなど、様々な地域の名前が挙がった。フィリピンの山奥に来たのに、どこか別の国に着いたような不思議な気分だった。エネルギー・ヒーリングシステムの先駆者であるMaster Del Peには、世界中に弟子がいるのだ。

エネルギー・ヒーリングシステム創設者Master Del Pe
リトリートには世界各国からオンラインでの参加者もいた。アメリカやヨーロッパの参加者の時差が考慮され、Master Del Peによる講義やグループヒーリングは夜10時からスタートし、11時半過ぎに終わる。そして次の日は朝5時45分に集合し、ハイキング、温泉ツアーなどのアクティビティが始まる。

ハイキングコースの一部

参加者みんなと行った温泉。水着で入る。
夜遅く、朝早いスケジュール。昼間も講義やその他のアクティビティがあり、休む暇はなかった。普段は夜9時前に寝ていた私にはとてもきつかった。
過去に参加したことがある、ゆったりと進むヨガと瞑想のリトリートをイメージして申し込んだのだが、それとは全く違う、嵐のように進むリトリートだった。「私の体力では無理だ」と当初、リトリートに来たことを心底、後悔した。
だが、3日目くらいから、不思議とそのスケジュールでも疲れを感じなくなった。普段の半分の睡眠時間なのに、である。
ビレッジのある山岳地帯は場のエネルギーが高く、ここにいるだけで、高い地球のエネルギーを受け取れ、活力が高まる。また、リトリート中は毎日、Masterやヒーラー達から「グループヒーリング」のセッションを受ける。そして、リトリート中に出される食事はこの地域で取れる、新鮮なオーガニック野菜を使ったベジタリアン料理。食べ物の持つ「プラーナ(生命力)」を生かした料理だった。
場の持つ力、エネルギー・ヒーリング、プラーナの高い食事で、リトリート中はエネルギーが高い状態をキープできるため、睡眠時間が少なくても疲れないのだ。だから、リトリートでは集中的に学ぶことができる。また、他の参加者たちと議論し合い、ともに学ぶことで成長はさらに加速する。
一般に「リトリート」というと、ヨガや瞑想を行い、静かに内省することをイメージする人が多いだろう。Master Del Peのリトリートでは瞑想だけでなく、様々な活動が行われる。ハイキングや庭仕事、スポーツ、夜のカラオケ大会もあったりする。現実世界をしなやかに生き抜くためには異なる文化圏から来た人たちと交流し、協力しながら、様々なスキルを高めていく必要があるからだ。スピリチュアルなエネルギーだけでなく、現実世界で生きるエネルギーを高めることがリトリートでは重視される。
リトリートでほぼ毎日行われるのがマーシャルアーツの実践講座。実弾を使った射撃訓練もある。この混沌とした現実世界を生き抜くために必要な「意志の力(Will Power)」を高めるための訓練だ。

マーシャルアーツの訓練風景

Master Del Peは空手などの武術のマスターでもある。フィリピン海軍での講師経験もあるという。
エネルギー・サイエンスの理論では、「意志の力(Will Power)」を高めれば、不安・恐怖・怒りといった負の感情を抑制できる。負の感情を抑制できれば、自分の目標へ、よりスムーズに進んでいくことができる。
当初、私はリトリートに参加したことを後悔したが、途中から「これは、今の私に必要なものだ」と感じるようになった。
不安・心配を感じやすく、考えすぎてすぐ疲れてしまう性格は私の子どもの頃からの弱みだ。
ヨガや瞑想に励み、健康にとことんこだわった食生活を送ってきたが、この性格はなかなか変えられなかった。だが、リトリートで自分の弱みを克服していくための様々なツールを学び、自分も変われる、もっと強くなれる、と思えたのだ。
Master Del Peは「病気の根本原因を解消するためには、性格を変えることが必要だ」と言う。そのきっかけをつかむことができたリトリートだった。
筆者紹介:星屋智(ほしやちえ)
ブログ:Heal your energy 心と体を整えるエネルギーヒーリング・エクササイズ・瞑想
2013年から、フィリピン・マニラ在住。現地でヨガインストラクター、オンライン日本語教師として活動。
2021年 乳がんと診断され、手術、治療。治療の過程でエネルギー・ヒーリングと出会う。
2022年 World institute for incurable diseases (WIID)認定エネルギー・ヒーリング アソシエートスペシャリストの資格を取得。
オンラインでエネルギー・ヒーリングのセッションを行っている。
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