2012.04.19 Thu
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください. 読後しばらく経っても何となく余韻の残る本、『ソーネチカ』はそんな物語だ。
本の虫で容姿のすぐれないソーネチカは、虚構と現実のあわいを生きている。1941年、第二次世界大戦がはじまり、父とともにウラル地方の工業都市に疎開したソーネチカは、勤め先の図書館で、5年間の刑期を終えたばかりで保護観察中の反体制的な芸術家と知り合い、結婚する。やがて子どもが生まれ、戦争が終わり、一家はモスクワに居を移す。ソーネチカはしだいに本から遠ざかり、いつの間にか現実にどっぷり浸かった生活を送るようになっていた。そんな中、ふたたびソーネチカは本の世界へと戻っていく。いったい何があったのか。それは本を読んでのお楽しみ。(lita)