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『ふくしま、わたしたちの3.11〜30人のHer Story』 - NPO法人市民メディア・イコール 遠藤惠
2013.11.29 Fri
『ふくしま、わたしたちの3.11〜30人のHer Story』は、福島で3.11を体験した女性たち30人の声を記録したものです。
NPO法人市民メディア・イコールとふくしま女性フォーラムの協同プロジェクト「ふくしま、わたしたちの3.11」証言記録集・制作委員会が編集・発行しました(ジャパン・プラットフォーム「共に生きる」ファンド助成事業)。
ここに登場する30人の女性たちは、20歳代から80歳代まで、ほとんどが福島県内(おもに「中通り」といわれる地域)に居住している人々です。
原発事故による放射能汚染という被害を受けた福島県は、強制避難や自主避難(母子避難)などにスポットをあてられることが多いのですが、福島で生活をし続け、一見「普通」に暮らしているようにみえる人々も、実はさまざまな困難や悩みを抱えています。そういったマス・メディアにはのらない、「平場」の女性たちの声を、彼女たちの語り口をそのままに記しました。
「平時でもケア役割を担うことの多い女性は、今回の大震災によって、より多くの困難を体験することになりました。それは、避難する/しないといった選択、家庭・仕事との問題、放射能から子どもを守るための暮らしの工夫と心労、避難生活での精神的負担、介護や家族のケアの負担増……などさまざまです。そして、これらのことが、放射能の問題に起因するがゆえに、自由に語り合えなくなっている現実もあります。
(略)
私たちは今、避難する/しないということをはじめ、さまざまな場面で分断をされています。けれども、その分断は、決して私たち自らがつくったものではありません。一人ひとりの選択を、だれも否定も批判もせずに尊重していける社会になること、それはジェンダーの問題にも通じることではないかと思います。
ここに取り上げられた声は福島を代表するものではありませんが、お読みいただいたみなさんが自分自身の問題として考えるきっかけに、「フクシマ」ではない福島を知っていただくことの一助になればさいわいです。」
(『ふくしま、わたしたちの3.11〜30人のHer Story』、「はじめに」より)
ここにおさめられた女性たちの声の一部は、市民メディア・イコールのホームページに紹介しています。
どうぞご覧ください。
http://www.npo-equal.com/3-11証言記録集/
*『ふくしま、わたしたちの3.11〜30人のHer Story』(A4サイズ、約160ページ)をご希望の方は、
上記ホームページの「お問い合わせフォーム」より、ご連絡ください。