コロナ禍により、対面での活動は自粛を求められる中、経済的・精神的に厳しい状況に置かれ孤立しがちな親子は、本来声をあげにくいことに加え、さらに問題が多様化してきており、その整理にさえままならない状態にあることが少なくありません。

SNSでのやり取りでは問題の整理や対応の優先度も決めきれず、だからこそ、宅食を使っての訪問から、個別にそれぞれの方のニーズを引き出し、対応を重ねてきました。

様々な団体につながることができたお母さん方も、いつまでも緊急食材支援として、缶詰やレトルト食品、インスタント食品などが送られてくることに対し、私たちの団体に「いただけるのはありがたくないことはないのですが、私たちのような者はこの先もずっとこのようなものを食べていかないといけないのでしょうか...。」といった声が届くことありました。

定期的に訪問し、その関係性の中で見えてくるのは、支援者側の一方的で一時的な物資提供ではなく、 日々の家事・育児のサポートが求められているということでした。 訪問時に子どもと遊んでお母さんの息抜きをしたり、車で買い物のサポートをしたり、少しずつ暮らしに一歩踏み込んだ活動を続けてきました。

そこから次の課題は就労のサポートです。
尊厳を尊重し、シンプルでも豊かな暮らしをしていただけるような機会提供をできるような仕組みを作っていきたいと考えています。