2011.08.18 Thu

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パパはステキな男のおばさん

訳者など:石井 睦美 ()

出版社:BL出版

 1988年草土社刊の作品を加筆し再発売。  タイトルからもわかるように、ジェンダーを扱っています。  小学二年生のまりの家はパパが専業主夫をやっています。まりはそれで普通だと思っていたのですが、参観日パパがやってきたこと(前回はママが仕事を休んで出席)で、まりは少し変な目で見られるようになります。  学校に行きたくなくなるまり。  物語はそこから、まりのクラスメイトがどう、まりの家族を受け止めていくか、そして自分自身も違和感を持ってしまったまりがどう揺れていくかが描かれていきます。  ジェンダーフリーへの恐怖を保守思想のように見せかけながら始まったジェンダーバッシング以前に描かれた本作は、加筆による現代化が施されているにしろ、今でも現役で通用する作品です。  そのことは、決して喜ぶべき現状でないことを示しますが、だからこそ、ぜひ読んでください。  BL出版さん、再刊ありがとうございます。

カテゴリー:女性学 フェミニズム / こども 教育 / ジェンダー セクシュアリティ / 家族 / ひこ・田中の、 子どもの本イチオシ

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