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東京

セックスワーク・サミット2014@歌舞伎町・壱

イベントURL: http://www.whitehands.jp/20140316.html
主催者: 一般社団法人ホワイトハンズ
主催者URL; http://www.whitehands.jp/menu.html
開始日時: 2014年03月16日 (日) 13時30分
終了日時: 2014年03月16日 (日) 16時30分
会場: 東京都新宿区歌舞伎町
会場URL:
連絡先: 一般社団法人ホワイトハンズ m@whitehands.jp
登録団体:
パンフレット:
詳細: <セックスワーク・サミット2014@歌舞伎町・壱>

 テーマ:「生(ナマ)」をやめられない国・ニッポン ~東京最後の異界・鶯谷を通して考える~


●開催日時 2014年3月16日(日) 13時30分~16時30分

●会場・・・東京都新宿区歌舞伎町

●ゲスト・・・本橋信宏さん(『東京最後の異界 鶯谷』著者)

●参加費・・・一般 4,000円  学生(大学生・院生) 3,000円 (いずれも資料代・ドリンク代込)

●定員・・・40名(定員に達し次第、申込受付を締め切ります)


 今回のサミットのテーマ・開催趣旨


 都内における生本番のメッカである鶯谷の歴史や文化、現状を事例として取り上げながら

 1.セックスワークの世界で「生サービス」が蔓延する理由、及びそこで働く女性や店舗が「生サービス」をやめられない理由を分析する。

 2.セックスワークに関わる男女や店舗が、「生サービス」から卒業するための処方箋を考える



 居酒屋では、今日も「とりあえず、生!」という注文の声が響いているが、風俗の世界でも、

 「生サービス」=コンドームを着用しない形でのサービス(オーラルセックスや即尺、膣内射精)は、完全に日常的な風景となっている。


 男性客は、当たり前のように生サービスを要求し、店舗側も、当たり前のように生サービスであることを広告宣伝し、売りにしている。

 女性側にとっても、生サービスを提供することで、指名が増えたり、収入が増えたりするメリットがある。


 生中出しのできる女性は、「生嬢」「NS(ノースキン)嬢」と呼ばれ、その源氏名や勤務先店舗に関する情報は

 毀誉褒貶と共に、ネット上で共有&拡散される。

 一部のソープやホテトルでは、「生中出し」ができるということを「高級店」の証明にしているケースもある。


 しかし、衛生的な観点=性感染症のリスクから考えると、生サービスは、男性・女性双方にとって「自殺行為」以外の何物でもない。

 HIVのみならず、B型肝炎や性器ヘルペスなど、一度感染したら一生付き合っていかなければならない病気になるリスクもある。

 その意味で、生での性行為は、そもそもサービスになり得ない、してはいけない代物である。


 衛生面のリスクを除いても、生にしか価値を見いだせない風潮があること自体、私たちが極めて貧しいセックスしかできていないことを証明している。

 本サミットのテーマである「セックスワークの社会化」を実現するためにも、生サービスからの卒業は、避けて通れない課題だ。


 にもかかわらず、風俗の世界で、生サービスの存在が問題化されることは、極めて少ない。

 警察は、営業に対する取締りは行っても、生サービス等の不衛生な行為に対する取り締まりや指導は、一切行わない。保健所も何も言わない。

 男性客側にも「自殺行為」という感覚はほとんどなく、「病気になったらなったで、仕方ない」程度の意識で、

 生サービスを提供している店舗を渡り歩き、自ら性感染症の拡散に一役買っている人も多い。

 店舗や女性側も、「生にしないと稼げない」「そもそも働けない」「年齢的に客がつかない」という事情があるため、

 生サービスをやめる動機付けが働きにくい。

 低価格での生本番を売りにする激安・熟女デリヘル、韓国デリヘルとの競争もあり、結果として、私たちの住んでいるこの国は、

 「生をやめられない国・ニッポン」になってしまっている。


 今回のサミットでは、この「生サービス」の問題をテーマに扱う。

 議論にあたって、都内での生本番(熟女&韓デリ)のメッカである鶯谷という街を、議論のサンプル事例として取り上げたい。

 

 昨年末に出版された、鶯谷の風俗を取材したルポ『東京最後の異界 鶯谷』の著者である本橋信宏氏をゲストにお招きして、

 鶯谷という街を、現代社会の一つの縮図として捉えて、そこから、なぜ鶯谷、そして性風俗の世界で生サービスが蔓延しているのかを、

 歴史的・文化的・経済的・国際的な側面をふまえて、考えていく。


 なぜ、私たちは「生」をやめられないのか。その背景には、どのような問題構造があるのか。

 そして、どうすれば、その問題構造を切り崩すことができるのか。

 「生をやめられない国・ニッポン」を卒業するための処方箋について、議論していきたい。