2011.06.15 Wed
パフォーマンス・アート アクション 「ひとつの応答」を行為するin 沖縄・東京 − ペ・ポンギさんと数えきれない女たち
& ディスカッション <韓国美術・文化研究 古川美佳 x イトー・ターリ>
イトー・ターリの連続パフォーマンス・アート アクション<「ひとつの応答」を行為するin 沖縄・東京>が、沖縄につづき、廃校から「21世紀型オルタナティブ・アートスペース」に生まれ変わった、話題の3331 Arts Chiyoda(神田)で開催されます。
今回は、パフォーマンスの後に、韓国の美術、特に民衆芸術について研究されてきた古川美佳さんをゲストにディスカッションタイムを企画しています。韓国と日本の現代美術の現状を踏まえて、政治的、社会的なテーマを扱うアートをどのようにとらえているのかお聞きしたいと思います。
そして、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故にアートは何をするのか。このことについても言葉を交わす事ができたらと思います。
□ 2011年6月18日(土)
15:00~16:00パフォーマンス
16:10~17:00ディスカッション
□3331 Arts Chiyoda コミュニティスペース(1F)地図 >>>
東京都千代田区外神田6丁目11-14
地下鉄銀座線末広町4番出口から徒歩1分
□入場料/1,500円 学生/1,000
□コメンテーター:古川美佳(韓国美術・文化研究)
□ コーディネーション協力:太田エマ
□ ご予約・お問い合わせ:イトー・ターリtari@gol.com
■ひとつの応答」を行為するin 沖縄・東京ーペ・ポンギさんと数えきれない女たちーについて
2007年に初めて訪問した沖縄で見聞したことが、見過ごして来た戦争や米軍基地に向き合うきっかけとなりました。佐喜真美術館の沖縄戦の図(丸木依里・俊 作)の前でのパフォーマンスはその中に描かれた人々と対話することでした。画中の人々の渦に巻き込まれ、身体を投げ出すものとなりました。その体験の中で、沖縄にも日本軍「慰安婦」が沢山送られたことを知りました。そして、宜野湾市、読谷村へ向かうバスの車窓から、途切れる事のないフェンスを目の当たりにしたことは現在の戦争を意識させ、その異常さを知ることにもなりました。
東京に生活する者が沖縄の歴史や現実にどのように向き合うのかという問いが生まれた瞬間でもあったのです。
見ること、調べること、聞くこと、想像すること、それらの行為はまだまだ足りないけれど、それでも、沖縄に生きた日本軍「慰安婦」のペ・ポンギさんや米兵にレイプされた数えきれない女たちへの応答の行為をすることは必要だと考えます。
未来への言葉を失わないために、存在が隠されてきた、見えないものにされてきた人たちを忘れてはいけない。そして、戦後起きた米兵による事件リストをめくるめくシーンで、その中のひとつを読み上げるとき、主語と目的語を入れ替えます。米兵が女をレイプした、女が米兵をレイプした、私が女をレイプしたという転倒が起こりうると示唆します。
(gaap)
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タグ:慰安婦 / アート / パフォーマンス / ジェンダー / ひとつの応答 / イトー・ターリ / 古川美佳 / 民衆芸術 / 韓国