岐阜「ホームレス」襲撃事件から丸2年。
被害者のご命日、3月25日(金)から~4月7日(木)まで2週間、
教材DVD『「ホームレス」と出会う子どもたち』を
YouTubeにて、期間限定、無料公開します。

https://youtu.be/g4J4sm3BkLI
(動画は、3月25日から視聴可能です)

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3月25日、岐阜でホームレス生活をされていた
渡邉哲哉さん(当時81歳)が
大学野球部員など19歳少年たちによって襲われ、
お亡くなりになって、丸2年を迎えます。

渡邉さんへの追悼の意をこめ、
三回忌となる3月25日から4月7日まで

また再びこうした襲撃事件が起きないことを祈り、

私たちが制作した、児童生徒学生への教材用映画(DVD)
『「ホームレス」と出会う子どもたち』(本編30分)を
限定無料公開いたします。

春休みの機会でもあり、
ぜひ一人でも多くの子どもたち、大人たちに
観ていただけますよう、お伝えいただけましたら
ありがたく、幸いです。

昨年8月、
YouTubeで約250万人フォロアーをもつユーチューバーが
「ホームレスの命はどうでもいい」「邪魔」「プラスにならない」
などと発言し、偏見・差別を扇動するとものとして
社会問題になりました。

その時、私たちに、何かできないかと
同じ、YouTubeのなかで
初めて、この教材DVD『「ホームレス」と出会う子どもたち』を
無料公開することにしました。

あのとき、ご協力ご支援いただいた皆様に
改めて、心から、御礼申し上げます。
ほんとうに、ありがとうございました。

おかげさまで、多くの子どもたちにも見てもらうことができ、
学校の先生や保護者などから
教材DVD『「ホームレス」と出会う子どもたち』への
お問合せやご注文もありました。

しかし、その後、襲撃は止んだわけではなく

死者が出たばかりの岐阜市でもまた
昨年9月、
地下道で寝ていたホームレスの男性を驚かそうと
コンクリートブロックを投げつけた疑いで
17歳少年が逮捕、中学生ら8人が関与とも、
報じられました。

これを受けて、私たちは
岐阜市教育委員会に、再び、
教育の取り組みを求めて申し入れました。

結果、現在、複数の小学校・中学校で
本教材DVD『「ホームレス」と出会う子どもたち』を
使った授業が実施されています。

私も、この二年、コロナ禍で多くの制限はあったものの
実施できるかぎりの、小学校、中学校で、

子どもたちに本教材DVD『「ホームレス」と出会う子どもたち』を
みてもらい、お話をしてきました。

いずれの学校でも、
打てば響く、子どもたちの感想から、
知らなかったことへの驚き、
わかったことへの感動、共感、理解の深まり、
素直な気持ちの変化が伝わってきます。

・この動画を見る前までは、ホームレスの人々に対して、
正直「きたない」「くさい人」としか思っていなかった。
そんなことはただの偏見で、みんな生きるために必死なんだ、
当たり前のように思えることでも、その当たり前ができない人もいる。見方が変わりました。

・他人ごとではなく、もしかしたら、自分が今後ホームレスになるかもしれない。
みんな同じ人間なんだ、助け合って生きたいと思いました。
一生けん命アルミ缶をあつめて、自分が働いて得たお金を、
ほとんど猫の餌代にするくらい優しい人、まわりにも温かったという渡邉さんが、ホームレスというだけで、若者に殺されてしまうのはとても悲しいことだと思います。

・関係ないと思っていた自分が情けない。
「愛の反対は、憎しみではなく、無関心」。
これからは、もっと関心をふかめていきたい。

・おかあさんがホームレスの人を見かけたときに
「危ないよ!」「近づかないで」と言っていた。
以前は何とも思わなかった。
今はその言葉に、腹が立つ。
ただ「ホームレス」というだけで
イメージで「危ない」と言っていたから。

・ホームレスに対する偏見をなくしたいと思ったし、自分ができることは
行動に移して、少しでも助けになりたいと思いました。
これは、学校でのいじめも同じです。
困っていても自分から声をかけられない人だって必ずいるはずです。
自分から声をかけたり、自分にできることをしたいと思いました。
これから生きていく中で、見て見ぬふりはしたくないです。

・私は、ホームレスは、ただ、働いていない人だと思っていましたが
ホームレスになりたくてなったわけではなく、
つらい思いやいろんな排除によって、なってしまったのだということがわかりました。
それは、いじめに似ているとも思いました。
ホームレスで働いていない人を差別して、暴行し、尊い命が失われているので、いじめも同じで、自分は関係ないと、他人事にしている人たちがいるから、命が失われる事件が発生するのだと感じました。
私は自分の生活の中で「助けて」と言われたら、相談にのったり、助けになれる人でありたいです。

ながびくコロナ禍で、
いまだかつてないほど、多様な人たちが
ホームレス状態になっているといわれる今、

遠いウクライナで起こっていることも
近くの自分のまわりで起こっていることも
なにひとつ、自分と「無関係」ではないのだということを
子どもたちが、そして大人たちが、学ぶきっかけに
この教材DVDが役に立てたら幸いです。

そして
私たちが「無知」と「無関心」の壁をこえて、
すべての、暴力がなくなるよう、
私たちの裡にも、外にも、
平和で安寧な「HOME」を
共に、守り築いていけますように、
心から祈っております。

なにとぞ、ご協力いただけましたら幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

感謝をこめて

ホームレス問題の授業づくり全国ネット
HP http://hc-net.org/
YouTube https://youtu.be/g4J4sm3BkLI

なお、授業や上映会等で使用される場合は、下記ホームページより教材DVD本体をご購入の上、ご活用いただけますよう、お願いいたします。
(ホームレス問題の授業づくり全国ネット代表理事 北村年子)
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<教材概要>

教材用DVD『「ホームレス」と出会う子どもたち』
東京都教職員研修センター・人権教育資料センター 選定ビデオ教材

本編30分 応用編45分(2009年製作)
全52頁のガイドブック付(解説/小中学・高校用モデル学習指導案/資料)

撮影・構成・編集:神吉良輔/プロデュース:飯田基晴
制作スタッフ:生田武志/北村年子/荘保共子/鈴木隆弘/清野賢司/安田和人
製作・販売元:ホームレス問題の授業づくり全国ネット(HCネット)

【本編 30分】
なぜ若者や子どもによる「ホームレス」襲撃が起きるのか?
大阪・釜ヶ崎にあるこどもの里が行う「子ども夜まわり」の活動を軸に、参加する子どもたちの変化、ホームレス生活を送る鈴木さん(64歳)の仕事や、生活、その思いに迫る。

そして「ホームレス」襲撃問題をとおして、居場所(ホーム)なき子どもたちの弱者いじめの問題を問い直す。

価格:2,800円(税別)
ライブラリー価格:12,000円(税別)

・詳細ご案内
http://hc-net.org/materials/dvd/
・お問い合わせや教材ご購入はこちらへ。
http://hc-net.org/contact/