ジェンダーをめぐる問題は、これまで何がどのように議論され、どんなことが実証され、理論化されてきたのでしょうか。それらの成果は、ジェンダーのもたらす不利益の解消のために、どのように役立てることができるのでしょうか。
本書は日本発達心理学会の編集による「発達科学ハンドブック」シリーズの一冊として企画されたものですが、内容は発達心理学の枠を超え、社会学から教育学、政治学まで多岐にわたります。また、専門用語には注釈を加え、極力わかりやすく平易な記述をこころがけて編集をすすめました。
じっくり読み進めていただけば、性による差別はもとより、子育て、家族、教育、メディア、メンタルヘルス、雇用、介護、政治・経済など、さまざまな場面において、根っこの部分に「ジェンダー」の問題が根深くからみつき、私たちに生きづらさをもたらしていることが浮かび上がってくることでしょう。
研究者のみならず、ジェンダーへの理解を深めたい方、教育実践、心理的支援、社会政策に携わる方に。


◆目次
序 章 ジェンダーの発達科学と課題(高橋惠子)
 第I部 ジェンダーの概念・理論
第1章 性の発達理論(湯川隆子)
第2章 性差・性別役割(青野篤子)
第3章 男性・男性性の研究のあり方(渡邊寛)
第4章 性的少数者(森山至貴)
 第Ⅱ部 生活の中のジェンダー
第5章 母性愛(江上園子)
第6章 家族の中のジェンダー(土肥伊都子)
第7章 対人関係とジェンダー(赤澤淳子)
第8章 ワーク・ライフ・バランス(大野祥子)
第9章 学校教育とジェンダー(鶴田敦子)
第10章 理工系進学を阻むジェンダー要因の分析(横山広美・一方井祐子)
第11章 性教育(艮香織)
第12章 メディアとジェンダー(田中東子)
 第Ⅲ部 ジェンダーと社会問題・病理
第13章 ドメスティックバイオレンス(野末武義)
第14章 ハラスメントと性暴力(布柴靖枝)
第15章 心の病いとジェンダー(中村英代)
第16章 少子高齢社会とケアワークとジェンダー(山根純佳)
第17章 ジェンダー平等を実現する政治・阻害する政治(三浦まり)
第18章 ジェンダーと経済格差(筒井淳也)


◆書誌データ
書名 :発達科学ハンドブック11巻 ジェンダーの発達科学
編者 :日本発達心理学会(シリーズ編集) 高橋惠子・大野祥子・渡邊寛(責任編集)
頁数 :316頁
判型 :A5判
刊行日:2022/5/20
出版社:新曜社
定価 :4,070円(税込)

ジェンダーの発達科学 (発達科学ハンドブック)

著者:日本発達心理学会

新曜社( 2022/05/17 )