女の本屋

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『アギーの祈り』濱野京子

2012.02.17 Fri

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください. 「戦後戦後といっているけれど、ほんとうは戦前なのかもしれない」
本書『アギーの祈り』の打ち合わせの際に、作者がいっていた印象的なひとことです。

物語の舞台は、長い戦争のあと残された難民の島。
敵対する3つの民族の子どもたちが集う学堂の教師アギーと、そこへ新しくやってきた少女ラキの視点から、平和をかみしめながらも、不穏な空気にも満ちた世界が描かれます。

先の大戦で兵を鼓舞し、消えていった舞姫の謎と、ふたたび勢力を争わんとする各国の思惑は、アギーとラキを翻弄し、やがて二人は思いがけない事件へと巻きこまれていきます。

架空の世界を舞台にし、小学校高学年から読める作品ながら、そのリアルな筆致は、いまも世界で行われている戦争を思い起こさせ、また、戦争が始まる前の社会についても考えさせます。

この力作を読んでいただければうれしいです。 (編集者 佐川知子)








カテゴリー:著者・編集者からの紹介

タグ:憲法・平和 / / 戦争

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