
女性の「がんばらない」を追及する---それが本書のテーマです。
大真面目に「がんばらないこと」を追求するなんて、その行為じたいがある言い「がんばっている」ことになってしまうので矛盾があるのではないか・・・なんて思われそうですが、経済協力開発機構(OECD)の2021年の調査によると「33カ国中、最も寝ていないのは日本の女性」なのですから、日本の女性はやはり「がんばりすぎ」なのです。たとえ共働きの夫婦であっても、結局は女性が家事に時間を割くことになることは多いのです。「子供のお弁当を作る」「親の面倒をみる」「義理の両親のケアをする」ことなどをがんばり過ぎた結果、疲弊してしまう女性は少なくありません。
「人のために多くの時間を割く」という状況が長く続くと危険です。自分自身が疲弊してしまう可能性が高くなります。早い段階で手を打ち、良い意味で「自己中」になることが「自分を大事にすること」につながります。
「自分は何をしているとき、幸せを感じるのか」「自分はどういう状況を心地よいと感じるのか」と自分自身に問いかけてみて、自分の気持ちに正直に生きること。それが「ハッピー」への近道です。「慣習」や「人の目」はいったん忘れてみましょう。
そんなに難しい話ではありません。いっぱい寝て、家事は手抜きして、ヒールを履くのをやめれば・・・確実に「生きるのが楽」になります。
ドイツの女性がヒールを履かない理由(←をできましたら太字でお願いします)
「靴」は毎日履くものです。だから歩きやすい靴を履けば毎日を気持ちよく過ごすことができます。たとえば会社が終わった後、「展示会に行ってみようかな」「ちょっと一駅、歩いてみようかな」…という気分になったとき、歩きやすい靴を履いていると、すぐに出かけていくことができます。逆にヒールなど長く歩くには適さない靴を履いていると、「やっぱりやめておこう…」とそのまま家に帰る決断をしてしまうこともあるでしょう。「靴」は女性の「活動」に結構な影響をあたえていると思うのです。
ところが「女性の靴」については長年「履き心地」よりも「見ていて綺麗かどうか」が優先されてきました。確かにハイヒールを履いているほうがスタイルよく見えるかもしれませんし、「颯爽と歩いている」ふうに見えるかもしれません。それでもハイヒールが背骨に悪いのは紛れもない事実です。ハイヒールを履くことに「慣れる」ことはあっても、「ヒールのない靴よりも履き心地が良い」ことはまずありません。
日本でも最近、昔ほど「ヒール」を見かけなくなりました。それでも就職活動やフォーマルな場など「女性がヒールを履くのが常識」だとされている場面はまだまだあります。
ドイツの場合はフォーマルな場であっても、女性がヒールを履く必要はありません。例えば元メルケル首相は2019年にローファーのような靴を履いて天皇陛下(当時)と懇談しています。
本「ドイツの女性はヒールを履かない--無理しない、ストレスから自由になる生き方」(自由国民社)の中では靴の話だけではなく、ドイツ人の恋愛事情や人生観などについて書いています。「日々をどのように心地よく過ごせるか」を考える上で何らかのヒントになれば
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