遠い国のことではなく、隣の「あの人」と共に生きる未来のために

いま、日本に暮らす外国人は341万人、全人口の2.7%。日本に暮らす外国人の数は増え続け、2070年には10人に1人が外国人という時代が予測されています。
一方で、多くの移民を受け入れてきたにもかかわらず、日本は主要先進国と比べ、難民認定率が明らかに低い現状があります。

「難民と移民の違いは?」
「なぜこんなに難民認定率が低いの?」
「難民・移民の人たちはどうして日本に来たの?」
「日本に暮らす難民・移民の人たちは何に困っているの? どんな暮らしをしているの?」
……意外と知らない、基本的な問いに答えながら、当事者や支援者、子どもたちのリアルな声を集め、日本における「難民・移民」の実態を知り、今後の「共生」について考える超入門書が本書です。

長年生きづらさや貧困をテーマとし、日本に住む外国人を支援する現場への取材や活動も続けている雨宮処凛氏だからこそ書ける、文字通り“リアル”な実態には、「どこか遠い国の関係ないこと」ではなく、隣に暮らす「あの人」のことを想像し、自分ごととして捉えるためのヒントが詰まっています。

本書の取材をするなかで、「ごちゃまぜで、カラフルで、賑やかな未来予想図」がいつも浮かんでいたという著者。
避けては通れない、これからの共生社会を考えるのに必読の一冊です。


■もくじより
第1章 どうして難民・移民の人たちは日本にいるの? 
〇CASE1 ミョーチョーチョーさん〜ミャンマーから 
〇CASE2 アリーヤさん(仮名)〜アフリカのある国から 
〇CASE3 クラウディオ・ペニャさん〜チリから 

第2章 難民・移民の人たちはどんな生活をしているの? 
〇困窮した外国人を支援する大澤優真さんに聞く 
〇在日クルド人と共に」理事 松澤秀延さんに聞く 

第3章 難民・移民の子どもたちは何に困っているの? 
〇CASE1 エリシャさん(仮名・17歳) 
〇CASE2 アリさん(仮名・20代前半) 

第4章 日本の難民・移民政策って? 入管ってどんなところ? 
〇移民問題を研究する高谷幸さんに聞く
〇どうすればウィシュマさんを救えたのか――弁護士・指宿昭一さんに聞く 

第5章 難民・移民の人たちに、私たちができることは?
――「難民・移民フェス」の仕掛け人・金井真紀さんに聞く 


◆書誌データ
書名 :難民・移民のわたしたち――これからの「共生」ガイド
著者 :雨宮処凛
頁数 :248頁
刊行日:2024/8/27
出版社:河出書房新社
定価 :1562円(税込)

難民・移民のわたしたち: これからの「共生」ガイド (14歳の世渡り術)

著者:雨宮 処凛

河出書房新社( 2024/08/27 )