2009.05.29 Fri
私たちは、NPO法人化して以来、実働メンバーは女性8人。5年目の活動に入りました。任意団体で活動を始めた当初は「痴呆は治らない・戻らない」といわれた時代でした。2001年のこと、厚労省の担当官に、「痴呆予防」と言っただけで叱られたものです。
幸い今は認知症予防に関心をもつ人が多くなりました。「脳を鍛える」とか「認知症予防体操」とか、いろんな予防法が唱えられています。今では厚労省も、介護予防の中に入れるようになりました。私たちが実践している認知症予防法は、“スリーA増田方式”です。“スリーA”というのは、増田末知子氏が創始した高齢者リフレッシュ教室で、「あかるく、あたまを使って、あきらめない」の三つのAから取った名称です。初期認知症から職場復帰した方もあるなど成果をあげてきた極めて優れた脳リハビリです。今までに全国100か所ほどに教室が増えました。
何をして…、そんなに効果があるのかとよく問われます。それは、「優しさのシャワー」と呼んでいる独自の関わり方と、四つ・五つと同時に脳を働かせるリハビリゲームを兼ね備えたカリキュラムを、一日に2縲怩R時間、笑いの効用と合わせて脳の活性化を行います。ゲームは参加した誰もが楽しく大笑いするように構成されています。回を重ねて終了時にはかなり症状が改善します。単なる遊びとは違う予防ゲームなのです。
いつも講習会には30分前に部屋に入り、参加者を待ちます。初めの話にくい入る様に耳を傾けて下さると、こちらも熱が入ります。後半は、予防ゲームのミニ体験をしていただきます。時には2拍子や3拍子に乗れない方もいます。他の方には気づかれないようその方にリズムに乗ってもらえるよう、からだで表して誘導します。脳の働きが衰えてきた方がリズム感を取り戻されると、不思議なことに次回の参加では難なく他の方たちと一緒にリズムを楽しまれるから驚きます。
私たちは、とても楽しいスリーA教室を津々浦々にポストの数ほど広げたいと思っています。この5年で本格教室、ミニ教室のほか、脳リハゲームのリーダー養成講座を開催する団体までもが誕生しました。あちこち隅々まで予防教室を根付かせたい、この思いだけで講演、提言、教室支援、養成講座にメンバーが手分けして毎日のように出かけています。
あなたも手を貸してくださいませんか?
『認知症予防ゲームーテキストー』(NPO法人認知症予防ネット発行(ISBN978-4-87974-623-8)もあります。
カテゴリー:認知症予防ネット