2009.11.01 Sun
2009年10月27日の日経新聞に掲載された時事通信配信の記事によると、
「【ニューヨーク時事】世界各国の政財界リーダーが集まる「ダボス会議」の主催で知られる世界経済フォーラムは27日、社会進出における性別格差の度合いを評価した「男女格差指数」を発表した。格差が最も小さいとされたのはアイスランドで、以下フィンランド、ノルウェー、スウェーデンと上位に北欧諸国が並んだ。日本は75位で、前年(98位)からは改善したものの、先進7カ国(G7)中で最下位だった。
(中略)ただ、「女性幹部の登用」は6位にランクされた。」
とのこと。
上記の記事(日経)掲載にみるように、世界経済フォーラム発表があり、日本のランクが昨年98位から75位へアップ。詳細をみてみると、「女性幹部の登用」は6位にランクされました。
こんな筈はない、と・・・疑問がいっぱい。 この世界経済フォーラム発表の男女格差指数のランク付けに関し、WWNプラザで、おおいなる意見と情報が行き交い、皆さんから集まった、下記のエビデンスをもとに、同フォーラムに質問書を送ることにしました。(目下、英訳依頼中です)
果たして、回答がくるかどうかは不明ですが、世界有数の世界経済フォーラムに、草の根NGOのオブジェクションの効果がありますかどうか、ぜひご注目ください。
以下が、質問書です。ごらんください。
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世界経済フォーラム御中
To: Ms Samantha Tonkin,
Associate Director,Media,
CC: Mr Ricardo Hausmann,Harvard University
Ms Laura D. Tyson,University of California, Berkeley
Ms Saadia Zahidi,World Economic Forum
<日本の「女性幹部の登用のランク」について質問書>
今般、世界的権威のある世界経済フォーラムが発表した、社会進出における性別格差の度合いを評価した「男女格差指数」にて、日本は75位で、昨年の98位から改善されたという記事を読みました。
ところが、その内訳をみますと、「女性幹部の登用」は、2008年は101位であったのが、2009年は、6位にランクされています。すなわち、女性の男性に対する割合が、2008年は、0.11であったのに対し、今年は、0.86と大きくImprove したことになっています。
日本の働く女性にとって、このランク付けは、非常に、現実とかけ離れた
ものであると疑問を感じました。
なぜなら、下記、2008年秋に内閣府が発表した資料によると、日本の管理的職業従事者は、男性1,570千人、女性は160千人。男性割合90.8%、女性割合9.2%です。
さらに、国連・Human Development Reportによっても、2008年の女性幹部の登用率は10%で、2009年は9%と下降しています。
つきましては、何故、「女性幹部の登用」が6位にランクされたのか。その根拠となるデータをお示し下さるとともに、納得のいくご説明を頂きたくお願いします。
なお、WWNは、働く女性の地位向上を目的としたNGOで、ILOや国連・CEDAWへ、日本の働く女性の実態をレポートしています。
貴回答を日本のマスコミが、非常に注目していますので、何とぞ、早期にご回答くださいますようよろしくお願い致します。
(資料)
1)内閣府男女共同参画局・管理的職業従事者、専門的職業従事者の国際比較 (2008年10月28日発表)
2)2007年、2008年 国連・Human Development Report
3)2009年 国連・Human Development Report
ワーキング・ウイメンズ・ネットワーク
代表 越堂静子
(住所、メールアドレス記載)
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