2012.12.14 Fri
リニア計画は、以前より名前だけは知られている乗り物だと思いますが、しかし、従来の新幹線とは全く異なり、超高速性以外は殆ど欠点ばかりが目立つ問題の多い乗り物ですが、余り大きな反対運動も見受けられません。
しかし本当にこの計画を、無関心のまま成り行きに任せていいのでしょうか?積極的に反対しなければ国民に容認されていると企業側は認識するでしょう。2014年の着工が迫っている現在、問題点をきちんと整理し、判断材料の一助にしていただきたく投稿致します。
専門的な問題については、12月16日・午後1~5時・JR四ッ谷駅麹町口1分「主婦会館」9Fスズランにおいて講演会を開催、お二人の講師にお話頂きますが、ここでは私の知り得た範囲内で記述してみます。
まず、この計画は手続き上重大な欠陥があります。国交省は国民に対し3回パブリックコメントを募集し、3回とも反対が上回ったにも関わらず、全く無視してJR東海側にゴーサインを出したのです。しかもこの事業は閣議決定もされておらず、国会承認もされていません。民主的な手続きを踏まずに、秘密裏に決められたようなものです。
②リニアの最大の欠点は莫大な費用が掛かること!リニアトンネルをたった1km造るのに206億円も掛かり、JR東海は全体で9兆円余と控えめな公表ですが、識者らは10兆円は超える筈と指摘!しかも、人口が減少する
一方で、最後の大阪駅が完成する頃には1億人を切っていると…、地上の交通機関との連結が悪く、乗り換えにムダな時間がかかってしまうので、超高速の目的は半減してしまうため、それでもリニアに拘る人しか乗らない!
そういう欠点を抱えているリニアは、結局、当初の巨額な投資を回収することは不可能であると指摘されています。
そのために、東京から2027年に「東京―名古屋駅」が完成すると、なんと!10年間工事をお休みして経済的な回復を待つのだそうです。
その間、リニア(の技術?)を海外に売りに出すのだとか?しかし、これ程採算の合わない乗り物は多分どこの国も買わないと識者はみています。
ここで私たちが最も警戒しているのは、原発ビジネスとリニアをセットで海外へ売り込もうという日本企業の野望があるのではないかということです。
今回の衆院選でも自民・民主・維新など国政の主導権を掴もうとしている各党の議員は決して「脱原発」とは言いません!むしろ「経験に基づく原発のノウハウの蓄積が消滅する」などという、原発維持の声が多いのです。
自国の国民を犠牲にするだけではなく、他国にまで原発を売り込み、およそ採算のとれないリニアもセットで売り込もうとするなら由々しき問題ではないでしょうか?今回の衆院選の結果次第では、私たちの心配が的中する事になりかねません。
③巨額な投資と並んでの最大の欠点は、膨大な原発エネルギーが必要な事!現在では浜岡原発か柏崎刈羽原発の再稼動を目論んでいると言われています(JR東海は当初、リニア新幹線のために原発3基新設が必要と控えめな発表でしたが、反対者側の見積もりは5基分と対立していた)。
④次に大問題なのは安全性の問題!地下40mを超高速で疾走するため、5~10mごとに空気抜きの立抗を掘らなければならない!そこに避難用のエレベーターを設置するという!?平地でも果たして可能かどうか案じられるのに、リニアはカーブに弱いため、東京から直進で南アルプスを突っ切る!
3,000m以上の塩見岳と荒川岳の中間を貫通するのです。この南アルプス主峰赤石山脈は、世界で最も早いスピードで年4ミリ以上、100年で40cmも隆起し、その重量と脆い地質から絶えず崩壊を繰り返しているという、動いている山脈なのです(頂上手前の登山道がばっさり消えてしまった箇所もある!)。
このような不安定な山脈に巨大トンネルを掘るだけでも問題!まして無数に立抗を掘るという暴挙が許されるのか?JR東海は40m地下だから安全というが、巨大地震の発生で想定外の事故が発生した場合、地下に埋もれるのも、アルプス地上に上るのも至難の技!厳冬期なら零下20度以下もあり得るアルプス地表で、軽装の都市部の乗客は果たして耐えられるのか?
しかもリニアの性質上、強力な電磁波が発生する!すべてカバーすることなど果たして可能なのか?
10cm浮いて疾走するリニアは、万一、電気系統が故障した場合、車体に格納される車輪が下りないまま胴体着陸もあり得ると懸念する人もおり、「これから先が真実の実験線」とみる人もおり、不安は耐えません。
こういう様々な懸念が渦巻くのも、説明会で会場からの質問に的確な回答をせず、「そんな事は分りません」「そういうことはまだ決まっておりません」と、質問をはぐらかしてきたためです。
東京、名古屋、大阪府民の皆様、本当にリニアは必要ですか?特に反対しなければ容認した事になります?私たちと一緒に、ぜひ「リニアも原発も必要ない!」と表明して下さい。子孫にツケを残さないためにも…。
12月16日JR四ッ谷駅前の集会「主婦会館」での集会案内を再度掲載致します。http://blogs.yahoo.co.jp/hanashimakaoru/MYBLOG/yblog.html
カテゴリー:リニア南アルプスルートの撤回を求める署名運動