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音楽活動と有名になること SwingMASA
2010.07.11 Sun
先日、知っている人から「MASAさんの情報って、音楽関係やジャズ関係で検索してもひっかからないね」と言われた。どこの音楽事務所にも属していないし、考えたら、音楽関係の雑誌やサイトへの登録もしていない。私の情報がひっかかるのは、たとえば佐渡山豊さんなど一緒に演奏した人のブログか、私を応援してくれている人のブログ、演奏会の案内、てれれのホームページ、会場のホールのイベント案内などだ。
検索語に、「ジャズサックス」と入れても、「ジャズサックス 女性」と入れても、「女性とジャズ」と入れても、「女性ジャズバンド」と入れても、「ジャズコンサート」と入れても・・・・SwingMASAにはたどり着かない。「swing」で検索すると、30番目くらいに私のホームページのアドレスが出てきたそうだ。彼女にそう言われて、改めて「swingMASA」を知っている人にしか私の情報は届いていないのだと思った。自分のホームページをせっせと更新しても、swingmasaと入力しないと行き当たらないのでは、私のことを知らない人にはなかなか情報は届かない。 もうすぐ自分でもリキを入れているコンサートの日になる。 http://swingmasa.blogspot.com/
招かれてのコンサートではなく、自分が主催してのコンサートだ。正直なところ、チケットはそんなに売れていない。チケット販売の方法は、まず一番にいつも通り、私を応援してくれている人にチラシとチケットを送り、知り合いにも勧めてくれとお願いする。同じように私を応援してくれるお店や知り合いの店などにチケットを置かせてもらい、販売の協力を依頼する。そして理解してくれそうなイベントがあれば出かけて行き、宣伝をする。チラシを張ってくれるところを探し、ホームページを更新し、メディアにも取り上げてくださいとお願いの手紙やFAX.を送る・・・・・。
つまり、企画、演奏、営業、宣伝、その他を自分でやるのだが、自分ひとりではできないので、たくさんの人たちに応援をお願いしながらやる。「私のコンサートの宣伝をしてください」「私のコンサートのチケットを売ってください」というのは、結構言いにくいものなのだが、それでもお願いをしながら宣伝をする。招かれてやるときも、大きなコンサートでは、声をかけてくださった方、あるいは団体が作る実行委員会のメンバーになり、私もできる限りの知恵を出し、宣伝活動をする。
自分が主催するときには、チケットが売れるかどうかが赤字をかぶるかどうかに直結する。もちろん赤字は出したくないが、それよりも何よりもせっかくのコンサートなのだから、たくさんの人に来てほしい。私たちの音楽を知ってもらい、私たちの音楽を楽しんでもらいたい。その一心でがんばる。満員の客席は私にパワーをくれる。開催にこぎつけるまでのしんどさを忘れさせてくれる。そしてまたやろうという気持ちにさせてくれる。だから、また次のコンサートを企画する。
最初から、このような方法でいこうと決めていたわけではない。音楽雑誌に取り上げてもらおうと思って働きかけたこともあるし、いろんなレーベルの人に会ってみたこともある。少しでも多くの人に私のことを知ってもらいたい、いろんな場所で演奏がしたい、たくさんの人に私の音楽を気に入ってもらいたい・・・そんなことを考えていた。そのためには、まずはたくさんの人に私のことを知ってもらう必要がある。今でもその考えは変わらない。でも、音楽雑誌やレーベルへのアクセスはとっくの昔にやめていた。
音楽雑誌やレーベルへのアクセスをやめたのには理由がある。まず、そこがとてもとても男社会だったこと。無名のプレイヤーに対しては、彼らはとてつもない権力を持っている。そして私は女、彼らは男。関わるたびに、踏みつけにされ、自尊心を傷つけられ、というのが私が経験したことだ。もちろんよい評価をしてくれた人、親切にしてくれた人もいる。でも会った人の数を100とすると、いい感じだった人は1にも満たない。
レーベルの人や、音楽雑誌の人と関わると、どのように踏みつけにされるのかの詳細は書かないが、要するに相手にしない。相手にする場合は、エサをちらつかせて、いろんな便宜をはからせる。そしてその結果はナシのつぶて。会いに行くと、「どこの馬の骨?」「あ、そう言えば、そういう人いたね」「で、今日は何の用事?」「予定あるから急に来られても困るんだよね」・・・。連絡しても何の反応もしなかったのはそっちなのに・・・あなたが言うとおり、私は種々の便宜をはかりましたけど・・・などなど、何度もけんかもしたし、「もうイヤダ」という気持ちにトコトンなった。
その結果としての今のあり方なのだが、彼女に言われて、今のインターネットの時代にこれでいいのかという思いにもなった。自分の情報をうまく拡げられた人は、名前も演奏も知ってもらえる。結果として演奏の場も増え、多くの人に聞いてもらえ、さらに結果としてその人自身が音楽業界の中で一定の力を持つようになる。去年CD製作をしたとき、製作の現場には、女性の姿もあったのに、いざCDができてSpecial Thanks に入れる人の名前をあげたら、女性の名前はひとつもなかった。女性だけのバンドのCDだから、女性と一緒に作りたかったのに残念だった。
http://swingmasa.blogspot.com/2010/06/masaosakajazzwomynz.html#links
音楽業界が男社会であることを改めて実感したのだが、業界の中で力を持てば、女性の製作者だって育てられるのに、と思う。もちろんそんな立場は私にとって、とおーい、とおーいことだけれど。
今の音楽業界では、無名では相手にされない。相手をしてもらえるように有名になるには、「おとといおいで」と言っている男性に関心を持ってもらわなければならない。書くだけで自尊心がおかしくなりそう。そこまで自分を撓める気にならないのが、私の根性のないところなのかもしれない。プロの演奏家でありながら、音楽関連のサイトでは全然ひっかからないというのは、演奏そのものが評価されていないような気持ちになり情けなくなる。かと言って、かと言って、あの不快なやりとりを再びするのかと思うと、どうにも気持ちが動かない。
検索にひっかからないと教えてくれた彼女が、「リンクフリーのところに勝手にリンクすれば」と言う。そうしようかなとも考えている。でも、音楽関連のポータルサイトはみんな男社会そのものなんだよね。というわけで、まず手始めに男社会じゃないポータルサイトWANに登録した。そして私の活動の方法を考え、SwingMASA情報を、1人でも多くの人に届けるにはどうしたらよいかを考えることにする。そして、女性をエンパワーする音楽活動を、1人でも多くの女性と共有できる道を模索したい。
7月17日、私の誕生日にコンサートをする。http://swingmasa.blogspot.com/
私の生まれ故郷の近く、千早赤阪村で、気合いを入れたコンサートだ。牧歌的な千早赤阪村の風景の中で、ニューヨークからの風が吹く。いろいろなアーティストたちがつくる不思議空間が点在していて、田圃とアートポイントの混在する地域そのものが不思議な千早赤阪村。コンセプトもセンスも面白みも満点だと思うのだけどな、、、。
いのちのうた/Don’t Kill Concert 2010
2010年7月17日(土) くすのきホール(大阪府南河内郡千早赤阪村)
Don’t Kill Concert 専用サイト http://swingmasa.blogspot.com/
Swing MASA 公式HP http://www.swingmasa.com/