2011.05.10 Tue
育児中の自己研鑽(資格編)
育児休業を取るにあたり、「職場の人に申し訳ない」という強い罪悪感を感じる方は多いのではないでしょうか?
私もその一人です。休業中は他の方々に多大な負担をかけているため、せめて仕事復帰した時に少しでも役に立てるようにと、自己研鑽に取り組んでいます。何より、働いている時よりは自分で捻出できる時間があるのですから!
リベンジ、資格試験
長女の産休・育休時に取り組んだのは、とある資格試験。受験するのはほぼ専門家に限られるのに、合格率が20%程度と、かなり難易度の高いものです。
この資格、過去にアイタタな受験歴がありました。入社後すぐに会社から取得命令があったものの、苦手分野ということもあり、易きに流れやすい私は仕事の忙しさを言い訳に、試験直前になってもほとんど勉強が進んでいませんでした。このままではまずいと危機感を感じた先輩方のアドバイスで、試験二週間前からは業務時間中も手が空けば勉強をさせてもらい、通りがかる人からも「頑張れよ」などと声をかけてもらっていました。が、結果・・・惨敗。業務中に勉強していたことがたたり、職場の方々の優しい慰めが逆に心に痛くて、その後二年間は受験を保留していました。
だからこそ、今がチャンス!と産休に入るとすぐに勉強を始めました。産前は時間が十分にあったため、勉強に取り組むには最適でした。病院の待合室では、他のプレママ達が華やかな出産・育児雑誌を手にする中、私だけ分厚い数式だらけの参考書を持ち込んでいたため、かなり微妙な視線を感じましたが。
ところが、出産後はなかなかはかどりません。寝不足のせいか、常に頭に霧がかかったようにぼんやりとしていて働きが鈍っていたのです。焦りながらも、子どもの昼寝等の細切れ時間を使ってできる限り勉強を続けました。
いざ受験、果たして結果は・・・
出産から三ヶ月を過ぎた頃、試験当日がやってきました。いつもは母乳ですが、この日のために哺乳瓶に慣らし、他人に慣らし、準備万端(・・・とその時は思っていました)。子どもを義母に預かってもらい、「いざ出発!」です。試験会場では、胸が張ってトイレでそっと搾乳するというハプニングはありましたが、なんとか無事に受験を終えました。
しかし・・・帰宅すると、すやすや眠る娘の横で疲れてぐったりしている義母が。なんと、慣らしたはずの哺乳瓶からはミルクを一滴も飲まず、声が枯れるほど泣き続けていたとのこと。抱いても、おんぶしても、外に連れ出してもダメ。そこで同じ年頃の子どもがいる親戚の家まで出向き、母乳を飲ませて頂いてようやく寝たそうです。なんて申し訳ない・・・
そんなお義母さん、はからずも乳母になっていただいた親戚、そして娘のおかげで、なんとか合格できました。
状況の変化は好機
資格試験については、産前の勉強が勝負でした。また、どんなに準備をしていても、子どもは予測不能な事態を引き起こしてくれますので、多少の犠牲が生じたとしても受験する価値があると言える、強い目的意識が大切だと感じました。
私の場合、この資格は取得しなければならないけれど、前回と同じように受験しても合格は難しいのではないかという葛藤があり、喉に刺さった小骨のように常に頭にひっかかっていました。
試験直前は時間を確保するのが難しかったため、受験にあたってのトータルの勉強時間は、最初に受験した時とあまり変わらないかもしれません。しかし、気持ちは全く違いました。自分を取り巻く状況が一変する出産という好機に、今やらないと二度とこのような機会はないかもしれないと、自分を引き締めることができました。また、受験にあたってサポートし、犠牲を払ってくれるお義母さんや娘のことを考えると、絶対に合格しなければならないという強いモチベーションにつながりました。後付ではありますが、このような姿勢が結果にも影響したのだと思います。
育児中に何かを成し遂げるためには、必ず誰かのサポートが必要となります。今も毎日、時間の大切さを痛感しています。ああ、もっと時間があって自由に過ごしていた学生時代や独身時代に、このことに気付いていれば!
「やりたいこと」があって踏み切れないでいる方は、今スタートした場合と五年後、十年後に始めた場合の自分の状況を想像して比較してみると、今がベストチャンスと気付かれるかもしれません!
次女の育休を取得している現在は、主に語学の勉強に邁進しています。それについてはまた次回。
今日の宇宙マメ知識
今日は宇宙飛行士の資質について。
「宇宙飛行士になりたい、なりたかった人はたくさんいるはず!」 ではどういった方々が宇宙飛行士に選ばれているのでしょう?
2008年に実施された日本人宇宙飛行士の選抜試験では、五つの資質が求められました。
1. リーダーシップ
仲間を導くリーダーシップ。同時に、リーダーを支援するフォロワーシップも兼ね備えること。
2. ストレス耐性
閉鎖環境で長期間、同じメンバーで過ごし、間違いが許されない作業をする。そのようなストレスに耐えられるかどうか。
3. 場を和ませる力
集団生活で求められる高いコミュニケーション能力。
4. 緊急対応力
どんな非常事態にも決して諦めず、冷静に対処できるか。
5. 覚悟
自分の命を仲間に預け、仲間の命を預かる覚悟。
どれも人間として大切な資質ばかり。興味を持たれた方は、選抜試験をリポートした本がありますのでぜひご覧ください。
「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験」 光文社アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.
以上の資質に加え、私が大切だと思うのは忍耐力です。宇宙飛行士に選ばれたからといって、すぐに宇宙に行けるわけではありません。長く厳しい訓練があり、ミッションに指名されなければ飛行することはできません。宇宙飛行士の野口聡一さんの場合、初飛行が予定されていた一ヶ月前にシャトル事故があり、計画が白紙になった中でも訓練を繰り返し続け、実際に飛行されたのは宇宙飛行士選抜から九年後でした。待つことができる忍耐力も、非常に重要な資質だと思います。
ストレス耐性、場を和ませる力、緊急対応力、忍耐力。これらは子育ての中で培えるかも!?目指せ、未来の宇宙飛行士☆
カテゴリー:asukaの育児休業日記
タグ:育児休業
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