エッセイ

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災害・復興に男女共同参画を!国会質疑や調査報告のご紹介

2011.06.20 Mon

大震災より3カ月が経過しましたが、復興に女性の声が十分活かされているとは到底言えない現状です。

6月11日に日本学術会議講堂で開催された「『災害・復興と男女共同参画』6.11シンポジウム」(実行委員会にはWANも参加!)は大盛況。熱気あふれる集会になりました。NHK夜の10時台のニュースでも取り上げられたので、ご覧になった方もおられるのでは? 「創造的な復興」には、男女共同参画の視点が不可欠であるとの要望が提出されましたが、翌週火曜日午前中の参議院「東日本大震災復興特別委員会」での復興基本法審議で、岡崎トミ子議員(前男女共同参画担当大臣)が、このシンポジウムのことにもふれながら、「復興に男女共同参画の視点を!」と質問しました。

男女共同参画の視点からの質問はすでに2回行われています。1回目は、5月20日、平山幸司議員(民主・青森県選挙区)の質問。2回目は、井戸正枝議員の質問です。井戸議員の質疑は多岐に渡るので別途お知らせすることとし、まず平山質疑は、こうでした。動画から書き起こしました。

2011.05.20 参議院予算委員会質疑

平山幸司議員;次に行きます。総理の肝いりの復興構想会議のメンバーでございますけれども、女性が今一人のみとなっております。ええこれ、女性の視点から、あの、言いますとですね、女性を重視する観点からもっと、女性メンバーを登用したほうがよいと思いますけれども、この点に関して、菅総理お願いいたします。

菅総理大臣;(前略)今、復興構想会議の議員に、女性が少ない、まあ現在、お一人しか入っていないということであります。あの、東北ゆかりの方を軸に、いろいろな方をお願いいたしたわけですが、結果として、女性が少なかったことは、申し訳ないと思っております。ま、これから、さらに、女性の視点が、復興においても重要だと考えておりますので、今後のいろいろな議論の中で、そうした女性の視点が、しっかりと受けとめられるように、え~この復興会議のほうにも、そうした運営をお願いして参りたいと、こう思っております。

平山幸司議員;ありがとうございます。

 そして井戸議員も質問し、6.11シンポジウムが来て、翌週の岡崎質疑となりました。

 岡崎議員の質疑の模様は「参議院インターネット中継」ウェブサイトで、視聴することができます。左カラムにカレンダーがありますので、14日の箇所をクリックしますと、当日行われた委員会が出てきますので、該当箇所をクリックします。

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

岡崎質疑も、動画から書き起こしました。後で議事録が出てきましたら、差し替えます。

2011.06.14 参議院東日本大震災復興特別委員会質疑

岡崎トミ子委員:(前略)
 3カ月が経ちまして、多くの方から言われますのが、復興に女性の声をということでございます。6月11日、先週の土曜日に、日本学術会館で、復旧・復興のすべての段階に、男女共同参画が重要だというテーマで、シンポジウムが開催されまして、被災地の女性をはじめ、全国の女性団体の代表や専門家が出席をいたしました。
 このシンポジウムの実行委員会には全国47都道府県の女性団体が参加しておりまして、当日も、全国から参加の申し込みが殺到して、大変な熱気だというふうに聞いております。ええ、この実行委員会から、「創造的な復興」には、男女共同参画の視点が不可欠だ、ということで要望が提出されております。女性の参画を求める声が、全国的なうねりとなって押し寄せてきているということを感じます。
 そこでこの基本法案の中にも、男女共同参画についてふれられております。第2条に書かれております基本理念の第2項には、「被災地域の住民の意向が尊重され、あわせて女性、子ども、障害者等を含めた多様な国民の意見が反映されるべきこと」とされております。宮城県の登米市ではですね、この登米の、男女共同参画の支援員の方が、女性の参画が少ないということから、普段から女性のその代表の皆さんに、あのチームの皆さんに集まっていただいて、要望を聞いて、それを全体的な幹部会のところにそれを出して、いろいろなことを解決しました。
 女性だけが集まれるそういう部屋を作りましたり、そういうところで、シャツを着替える下着を着替える、そういうことが非常に、あのー必要だということが実現したというふうに伺っておりまして、この、登米市の女性の、男女共同参画の仕事は、大変に多くの人たちに励ましを与える。テレビの中でもこういうことが放映されておりました。リーダー会議から女性を元気にするイベントとして、支援団体による顔のマッサージ、こないだ男性が出てきて、「オレはそれは要らない」とかって言っていましたけれども、男性じゃないんです。女性はこういう顔のマッサージですとか、まあ、お化粧ですとか、そういうことができる、あるいは、あのーヘヤードライヤーを使える。男の人たちにそれはうるさいと言われてしまう。そういう、あの、囲った、あのー避難所の中の、女性の集う場所、というのが、設けられて、大変に有効だということについても、伺っておりました。
 そこでちょっとパネルなんですけれども、これはあのー、第3次男女共同参画基本計画の中で、指導的な女性の占める割合が2020年までに30%ということについて、閣議決定もされております。第2次の基本計画の中でもすでにあったわけですから、私も、大変に期待をされている、頑張らなくてはならないというふうに思っているところでございます。そこでですね、さしあたってこの法案では、復興構想会議のメンバーに、25人以内とされておりますメンバー、現在は15人で、1人だけお入りになっていますけれども、この基本法の位置づけに、メンバーを増やす際には、ふさわしい知見を持った女性を複数名入れて頂きたい。復旧・復興のプレデンス、その、プロセスの中に、男女共同参画の重要性について、どのように感じておられるのか。総理にお伺いしたいと思います。

総理大臣:
 ええこの、復興には女性の視点というものが重要であるというご指摘はそのとおりだと思っております。ええ当初のメンバーの中に女性の方が、結果的として少なくなっているということについてはたいへん申し訳なく思っております。ま今後、これが法律による正式な形の復興構想会議という形になり、また今お話がありましたように25名以内というメンバーの中で、これからの運営を含めて、女性の方にもっと入ってもらえるように、現在の責任者でもあります五百旗頭議長と、ぜひお話をして、そういう方向で進めて参りたいと、こう考えております。

岡崎トミ子委員:
 あの今、私はパネルを出しておりますけれども、これ普段からやはり私たち男女共同参画を地元で行っていないと、災害の時にはなかなか実現できないんだなあということで、自治会長と防災会議の委員に占める女性の割合というのを出しているんですけれども、宮城を見ましても、この自治会の会長が4,710人いるうち164人、えーそして、都道府県の防災の会議の委員の数でございますけれども、これは48名中、2人ということで、ずいぶんあの少ないことになっているんだなあということが、このことでも、あのーわかるだろうというふうに思っておりますので、ぜひ普段からの私たちの努力もこれから続けていきたいというふうに、思っております。であの、もう一つあの障害をもつ方も、復興構想会議に入れるべきだと思っておりまして、わたくし障害者基本法の改正につなげる時に、障害者制度改革推進会議、この中に障害の当事者の方に、大勢参加をしていただきまして、ご意見を伺いました。この推進会議との連携も重要だと思います。官房長官はもうおいでになりませんね。はいそれでは、総理大臣、お願いしたいと思います。

総理大臣:
 ええ、障害者制度推進会議において、ええ、いろいろな課題の中に、障害者ご本人を、参加していただいて、その視点から、みていくということは、本当に重要だと思っております。ええこれについても、今後の運営の中で、こういうみなさんに、参加をしてもらえる、方向で、ええ、五百旗頭議長とも、お話をしてみたいと、こう、考えております。

岡崎議員:
 よろしくお願いをいたします。ええ次に自然エネルギーについて、お伺いしたいと思います。(以下略)

いかがでしょうか!

また、避難所で女性が置かれた状況について、ヒューマンライツ・ナウがこの間、被災三県で調査を行った結果を、事務局長の伊藤和子弁護士が報告しておられ、内閣府などの出している文書と現実の間には深刻なギャップがあることをNHK解説委員室ブログで指摘しておられます。

伊藤さんの報告は以下をご覧ください。

「視点・論点 「避難所暮らし 女性の状況改善を」@NHK解説委員室

http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/86088.html

また、これに先立ち、ヒューマンライツナウでは、5月10日に、要請書「女性など、多様なニーズに配慮した避難所の設置について」を発表しています。

要請書「女性など、多様なニーズに配慮した避難所の設置について」@HRN

そして、5月17日には、男女共同参画局を訪問し、被災地における女性を取り巻く環境改善について申し入れを行っていました。

【活動報告】内閣府男女共同参画局への申し入れ@HRN

国会ではうんざりさせられる状況が続いていますが、被災状況は刻々動き、ニーズも変わって行きます。6.11シンポジウムでは、もりおか女性センターの「支援物資デリバリーケア」、せんだい男女共同参画財団(エル・ソーラ仙台)の「せんたくネット」も紹介されました。WANでも、こうした支援活動のようすをレポートして行きたいと思います。

カテゴリー:震災 / 男女共同参画

タグ:東日本大震災