エッセイ

views

1793

ママのポテンシャル asukaの育児休業日記(8)

2011.11.10 Thu

 子育てがひと段落したお母さんたちって、きっとすごいお仕事ポテンシャルを秘めています。

「専業主婦」のイメージ

 長女を保育園に預けて仕事をしていたとき、会社外のママさんとの交流はほぼゼロでした。毎日仕事と育児でいっぱいいっぱい。保育園の送迎時に他のお母さんに会っても、お互いバタバタしているから一瞬挨拶し合うだけ。会社のワーキングマザー同士で悩みを語り合うことはあっても、それ以外では深く知り合う機会も余裕もなく。

 「専業主婦」に出会う機会は更に少なかったから、乏しい知識の中では「のんびりしていて家事は得意だけどあまり仕事には向いていないタイプかな~」というイメージでした。

 ところがどっこい。次女の育休中の今、たくさんの専業主婦のママさんと知り合ってみると、仕事能力が高そうなデキル女性がそこかしこにいます。

三つの能力

 デキるママさんたちは、特に以下の三つの能力に長けています。

1.コミュニケーション能力

 自分の気持ちをうまく伝えられない子どもと暮らしていれば、相手の気持ちを汲みとる能力は自然と発達します。そして主婦は幼稚園、ご近所、サークル活動などで、バックグラウンドの全く違う相手とのお付き合いが多い。いかに価値観が違っていてもうま~くやっていかなければならない関係の中で、距離のとり方が抜群です。

 また、ネットワークの広げ方もとっても上手。「子ども」というキーワードで積極的に情報交換・共有が繰り広げられていて、その情報量と伝達速度には驚きます。アンテナを違う方向に向けられれば、このネットワーク構築力は大きな力になるはず!

2.柔軟性

 理不尽な要求をつきつけ、常識や合理性では納得してくれない子どもたちのおかげで鍛えられる諦め力。自分・夫・子ども、それぞれニーズと予定が異なる中でスケジューリングし、マルチタスクをこなさざるをえない器用さ。毎日急に発生する想像もつかないアクシデントで求められる問題解決能力。柔らかくならないと、母業はやっていけません。

3.タフさ

 「お母さんになって図太くなった」というのは、私含め多くの人の実感。「こんなこと聞いたら恥ずかしい」なんて迷ってられません。落ち込むような出来事を思い返して一人枕を濡らす・・・そんな時間、ありません。変なプライドなく周りを巻き込み、助けてもらうのが得意です。

でも実際は?

 やる気だってあります!末子が幼稚園に入った頃には本気で働き出したい、そう考えている人もかなりいます。でも実際は・・・機会がない。

 海外で取得したMBA、米国・日本の公認会計士資格、医師免許、留学で鍛えた英語力、保育士と幼稚園教諭の両方の資格・・・たとえ輝かしい資格や能力を持っていても、一度職を離れて子育てに専念した後ではそれらを十分にいかす仕事はなかなか見つけられないそうです。

“子育て”新卒枠

 そこで一つご提案。新卒枠の一部に「”子育て”からの新規卒業」枠を設けるというのはいかがでしょう? 中途採用やパートではなく、正規職員であり育てていく対象として採用し、待遇は年齢ではなく勤続年数と能力で計ってもらう。

 ぴちぴちの学生さんに比べると物覚えは悪いかもしれません。でも上記のヒューマンスキルに加え、正社員として働き続けることの貴重さを知っていて、人生の転機で戦線離脱をする可能性も低い。あっさりと「人間関係が嫌だから辞める」なんてもったいないこともしないでしょう!

 本気で働きたいお母さんたちのポテンシャルが、もっともっといかされる世の中になるといいですよね。

宇宙マメ知識

 母がいれば子どももいる。今回は子どもや親子が楽しめる宇宙体験についてです。

  宇宙を身近に感じてもらうために、たくさんのイベントが行われています☆

筑波宇宙センターで見学できる展示館     (C)宇宙航空研究開発機構(JAXA)

相模原宇宙センターの特別公開(探査ローバの走行デモ) (C)JAXA

 宇宙施設が近くにあれば、まずは無料で施設見学!特に春と秋に開催される特別公開は、一日では回りきれないほど盛りだくさんです。筑波宇宙センターでは有料ですが宇宙飛行士の訓練だって体験できちゃいます。(http://www.jaxa.jp/visit/index_j.html

高校生のコズミックカレッジ (Courtesy of JAXA)

 興味がでてきたら参加型のコズミックカレッジがお薦め。年齢に合わせてもう少し深く宇宙について学ぶことができますよ。(http://edu.jaxa.jp/education/cosmic/)

 なんと!14-18歳のお子様なら、自分で考えた宇宙実験を宇宙ステーションでやってもらうというチャンスもあるんです。締切は12月7日です。(https://www.youtube.com/spacelab/)

 私が小さい頃はインターネットもなく、月に一回届く科学雑誌のイベント欄を何度も眺めては妄想していたものです。でも幼い自分にとっては、実際の距離的にも感情的にも開催地は遥か遠く、参加に踏み切れませんでした。親に一言伝えていれば、違っていたかもしれません。

 今は情報が得やすくなったとはいえ、子どもの世界はまだまだ小さいもの。私も宇宙に限らず色々なことを子ども達に経験させて、「世界を広げるのって意外と簡単!」と感じるきっかけ作りを続けていきたいと思います。

カテゴリー:asukaの育児休業日記

タグ:子育て・教育 / 育児休業 / 専業主婦

ミニコミ図書館
寄付をする
女性ジャーナル
博士論文データベース
[広告]挑戦するフ>ェミニズム
> WANサイトについて
WANについて
会員募集中
> 会員限定プレゼント
WAN基金
当サイトの対応ブラウザについて
年会費を払う
女性のアクションを動画にして配信しよう

アフェリエイトの窓

  • データから読む 都道府県別ジェンダー・ギャップ──あなたのまちの男女平等度は? (...

  • 女の子のための西洋哲学入門 思考する人生へ / 著者:メリッサ・M・シュー / 2024...

  • 〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学 / 著者:小山内 園子 / 2024/11/11

amazon
楽天