エッセイ

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8月は、日本軍「慰安婦」問題=軍事性奴隷制度を考える月に ① 岡野八代

2013.08.06 Tue

8.11 シンポチラシ

振り返ると、1991年の金学順(キム・ハクスン)さんの勇気あるカム・アウトも、当時の国会議員たちの、「慰安所制度」は民間業者が勝手に営業していたとか、「慰安婦」は金をもらっていただのという発言に対して、これ以上沈黙していられない、という切実な思いから発せられた。

それから、すでに20年以上もたち、研究者、活動家、そして支援者の努力によって、「慰安所」が性奴隷制度であったこと、軍によって管理されていたこと、そして、激戦地の最前線まで多くの女性たちが、広汎な地域にまで連れて行かれていたことなどが、明らかになった。

しかし、21世紀に入っても、強制連行はなかった、とか、当時はどの国でも多かれ少なかれ、女性は被害者だったのだ、といった政治家の発言は止まらない。

2013年8月1日、元「慰安婦」にされた女性たちの聞き取りを始めとして、調査や研究、そして支援活動を続けきたVAWW-RAC日本の戦争責任資料センターを中心に、新しいサイトが立ち上げられた。

日本軍「慰安婦」--忘却への抵抗・未来の責任 がそのサイトだ。

また、8月11日には、フィリピンから元「慰安婦」にされた女性たちを招き国際シンポジウムが開催される。

WANでもこれまで、「慰安婦」問題の特集を組んできました。

わたしたちも、8月14日が金学順さんの勇気ある告発、沈黙を破り世界に向けて、戦時性暴力が引導に対する罪であることを訴えたことを記念する日となることを応援しようと思います。

8月いっぱい、これまでwanで紹介してきた様々な記事を、連日アップしていきたいと思います。(岡野八代)

カテゴリー:団体特集 / 慰安婦問題 / シリーズ

タグ:慰安婦 / 岡野八代 / 戦時性暴力 / 軍隊性奴隷制