2013.12.20 Fri
ブタペスト在住のピアニスト・石本裕子さんのリサイタル「ハンガリーを巡って」を聴きに京都から東京オペラシティへ出かけた。
5歳からピアノを始め、NYジュリアード音楽院に学び、バルトークの高弟ジョージ・シャンドール氏に師事。2002年からハンガリーに拠点を移し、広く音楽活動を続けている石本さんは、ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)の会員でもある。
民族音楽の採集と分析で知られる20世紀の大作曲家バルトークの「6つのルーマニア民族舞曲」に始まり、超絶技巧のリストの曲は、あえて「愛の夢」など甘くやさしい曲を選んで。そしてフィナーレはバルトークの友人・コダーイの壮大な難曲「マロシュセーク舞曲」を一気に弾きおさめて。
ハンガリー音楽の、どこか東洋風の哀調を帯びた調べと、スーパーテクニックの演奏と、若い浅井高平君とのブラームス「ハンガリー舞曲」の連弾と。そして曲の間にユーモラスな語りを交えて。
ときを忘れるような、ゆったりと一人の夜を過ごして、クリスマス前の新宿の雑踏をかき分け、かき分け、夜遅く東京駅のホテルに戻った。
ここまでは、わたしの「大人の時間」。
ここからが慌ただしい「子どもの時間」。翌日は3歳の孫をつれてディズニーランドへ。
早朝5時起きで舞浜まで。お天気は上々、風もなく、あたたかな小春日和となった。
開門と同時に「プーさんのハニーハント」のファストパスをとりに脱兎の如く走る娘と、ベビーカーを押してあとを追いかける私。ディズニー公認の横入りチケット、無料、早いもの勝ちだ。それでも待ち時間20~30分は我慢しないといけない。
そうやって乗ったのが「ピーターパン空の旅」「空飛ぶダンボ」「イッツ・ア・スモールワールド」「ウェスタンリバー鉄道」「キャッスルカルーセル」のメリーゴーランド。そしてイメージワールドで記念写真を撮る。
シアター・オーリンズの「ミニー・オー・ミニー」のショーを見る。パレードは、30周年記念「ディズニー・サンタヴィレッジ・パレード」と夜の「東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ」を、地面に敷物と座布団を用意して待つこと30分。
「小さい子をぐずらせずにまわる方法」を事前に調べていた娘のおかげで、なんとか無事に泣かずに済む。孫娘はミッキーやミニーになりきり、ディズニーデビューに大喜び。夜もぐっすり眠った。
「白雪姫と七人のこびと」「ピノキオの冒険旅行」は、子どもに見せてはいけないと便利帖に書いてある。グリム童話は、なんでこんなに怖いんだろうと、子どもの頃も、そう思っていた。
でもディズニーランドに来たら「シンデレラ」も「白雪姫」も「反フェミ的」とはいってられない。女性の男性への「依存性」を指摘するコレット・ダウリングの「シンデレラ・コンプレックス」も、全くその通りだけど。それにディズニー映画のヒロインが、みんなグラマラスなのも気になるんだけどな。
それにしても、どこまでもアメリカーンなエンターテインメントと、旺盛なサービス精神は、どこにも負けていない。ごみ一つ残さない掃除も、長い行列を整理する手際のよさも、パレードをどこでみるべきかの誘導も、トイレの空き具合まで、誰に聞いてもきちんと答えるスタッフのプロ意識は、日々の厳しいトレーニングの賜物なのだろうか。
夜のエレクトリカルパレードの作品のいくつかを、「光を結ぶ」手法で友人がつくっている。メンテが大変だそうだけど、たくさんの裏方の人々がバックを支えているのが、よくわかる。
夜遅くまで大勢の人たちでいっぱい。みんなケータイで待ち時間情報を検索している。おかげで少々ネットがつながりにくい。30年前の開業当時は、とても考えられなかった光景だろうな。
シンデレラ城を背景に花火がフィナーレを飾る。夜空を皓々と照らす満月に送られ、帰途についた。
3日間の小さな旅。大人の時間と子どもの時間と。ちょっと早めのクリスマス、ともにたっぷり楽しめたかな?
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