2015.01.23 Fri
2014年12月16日自民党圧勝の選挙の翌々日、電源開発は規制委員会に建設中の大間原発の適合性審査を申請した。年明けから審査は開始されている。電源開発は審査に1年間、工事に5年間、試運転に1年間かかるとして、2021年の営業運転とした。規制委員会への適合性審査は原発稼動への第一歩であり、反対する私たちには来るべきものが来たと覚悟を新たにした。
年が開け2015年1月9日、大間町を訪問した電源開発の北村社長は大間原発稼動時期を未定と述べた。1ケ月も経たないうちの計画変更が意味するものは、原子力を取り巻く状況の不透明さである。北村社長は稼動時期を未定としたことの理由として、規制委員会の審査の難しさを理由に挙げている。しかし、田中俊一委員長は以前から世界初の大間原発の審査は難しいと発言している。あまりにも杜撰な計画と言わざるをえない。
1月17日、函館市工藤市長は4月に行なわれる函館市長選に出馬を表明した。全国初の地方自治体が起こした原発建設差止裁判の継続を主張にあげている。2014年12月6日に函館市町会連合会が『「大間原子力発電所」建設凍結を求める署名』を開始した。1月末の集約で20万人を目標に、経済産業省へ提出予定である。
3月19日は東京地裁で函館市裁判の第4回口頭弁論が開かれ、大間原発の危険性に踏み込む実質裁判に進み、3月27日には大間原発市民裁判の第15回口頭弁論が函館地裁で開かれる。どちらも目が離せない。
大間原発は日本の原子力推進のアリバイ作りに使われる。全国の原発再稼動と六ヶ所再処理工場と大間原発をセットで止めることが必要である。
2月3日、東京たんぽぽ舎で「第3回 大間原発を考える学習会」で大間原発のことを話させていただきます。
以下チラシより
『大間原発をめぐって見えて来た日本の姿』講師 野村保子
『原発に反対しながら研究をつづける小出裕章さんのおはなし』の著者で、ブログ「大間原発止める道」主宰。来年2月上旬に『大間原発と日本の未来』(寿郎社)を刊行予定。
2015年2月3日(水)19時~21時 会場:スペースたんぽぽ
野村保子(大間とわたしたち・未来につながる会)