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ボルネオ島コタキナバルの旅日記〈前編〉 星屋智
2015.09.23 Wed
8月末にマレーシア・ボルネオ島のコタキナバルに旅行に行ってきました。コタキナバルは私が住むフィリピン・マニラから、直行便でたった2時間で行ける近さです。気候はマニラとほぼ同じですが、国が違うだけあって街の雰囲気は全く異なっていたのが面白かったです。滞在した3日間で周ったところを前編・後編の二回に分けて、ご紹介させていただきます。
一日目に参加したのが「北ボルネオ鉄道」に乗るツアー。100年前に走っていたイギリス植民地時代の蒸気機関車を観光用に再現したもので、コタキナバル近くを約134km走ります。
列車の内装も植民地時代の再現にこだわっていて、レトロな雰囲気。
ポッポ~という蒸気機関車独特の音を出しながら、ゆっくり進みます。車内で出される朝食&紅茶を楽しみながら、車窓から南シナ海やマングローブ林の風景を楽しむことができます。ちなみに紅茶はコタキナバルのあるサバ州で無農薬で育てられた「サバティー」が出されました。「サバティー」は渋み・エグみが少ない、飲みやすい優しい味わいでした。
列車は二回、駅で途中下車もあります。仏教のお寺を見に行ったり、ローカルのマーケットをぶらぶら歩きます。
マーケットで私が大好きなドリアンを発見!ちょうど旅行した時期はドリアンの旬の時期。ボルネオ島はドリアンの原産地なのです。ボルネオ島以外では見ることが珍しいと言われている希少な「赤ドリアン」を見つけたので、その場で切ってもらいました!
赤ドリアンは森の中に生えている野生種のため流通量が少なく、コタキナバル市内を離れた田舎のマーケットでしか見られないそう。トレーにいっぱい詰めてもらって6リンギット(約170円※2015年9月のレート)でした。普通のドリアンに比べると、可食部が少なめで、甘さ控えめの美味しさです。貴重な赤ドリアンを試せてラッキーでした。
ドリアンは臭いというイメージがありますが、採りたて・切りたての実は全然臭くないんですよ~。カスタードクリームのような濃厚なクリーミィさでまさに果物の王様の味わい。ボルネオ島に来られた際はぜひドリアンを試してみてください!
列車の旅は帰りの車内でランチが出されます。「TIFFIN CLONIAL」スタイルという、植民地時代のランチ弁当を再現した丸い容器に入って出されます。
手配した旅行会社を通じて、事前に「ベジタリアンで」とお願いしておいたら、ベジタリアンランチを用意してくれました。
左上はボルネオ島産の玄米、左下はシダ植物の炒めもの、右下はナス、豆腐の炒めもの、右上はフルーツ盛り合わせでした。
味付けは優しくて、素食(中華の精進料理)に近い感じで、美味しかったです
ベジタリアンでお願いしたので、インド系の料理が出てくるのかなあと思っていましたが、中華系の人が多いマレーシアでは素食も浸透しているのかもしれません。コタキナバル市内のショッピングセンターのフードコートでも素食のコーナーを見かけました。
蒸気機関車に揺られながら、ボルネオ島の風景を眺めて、美味しいものを食べる贅沢なワンデートリップでした。
ちなみにこちらの北ボルネオ鉄道の旅の料金ですが、乗車代(朝食・ランチ等込み)で400リンギット(約11,500円 ※2015年9月のレート)、旅行会社を通じて手配を頼むと420~430リンギット位です。たった半日の乗車で・・と考えると、お高めですが、こだわった外装・内装、食事の質や乗車員さんの行き届いたサービスを考えると、価格並のことはあると思います。コタキナバルに行かれる方にはオススメのワンデートリップです。
2日目はコタキナバル市内を観光しました。市内を一望できる「シグナルヒル展望台」に登りました。少し急な階段の遊歩道を登ると、小高い丘に出ます。
天気に恵まれ、コタキナバル市内の眺めを満喫できました。コタキナバルは道路がまっすぐで、整然としたきれいな街です。マニラから来た私には道路にゴミが全く落ちていないのにはびっくりしました。
展望台を降りて、ランチをしに近くのカフェへ。「昌悦(Yuit Cheong)」という、地元で100年続く老舗のカフェに行きました。
店内には昔のコタキナバルの写真が貼ってありました。
観光客だけでなく、地元の人がひっきりなしにやってくる人気店のようでした。看板お兄さん(?)がこまめにテーブルを回って、注文を取ってくれます。
私が注文したのはカヤトースト(ココナッツジャムとバターを挟んだトースト)と無糖のミルクティ(Teh C Kosong)。このお店の看板メニューだそうです。
焼きたてのトーストはサクサクで美味しかったです。ミルクティは香港などでも飲まれるエバミルクのミルクティ、暑い中だとなぜかこれが美味しく感じます。
2つ合わせて、4リンギット(約113円※2015年9月時点のレート)しなかったと思います。昔のままの値段でやっている店らしいです。
こちらのお店はカフェですが、店内でサテを焼いたり、マレー料理の麺を提供するマレー料理コーナーがあって、そことは会計が別でした。お店の場所貸しをしているのでしょうね。
中華系の人だけでなく、マレー系の人も楽しめる多民族国家のマレーシアらしいカフェだなあと思いました。
ボルネオ島の旅、3日目は世界遺産キナバル公園に行きました。こちらは〈後編〉でご紹介しますね。