2014.08.15 Fri
♫講談社の編集者・浅野聡子さんが選んだ上野本を紹介するシリーズです♫
はじめてしっかりと読んだ上野本が今回の『女たちのサバイバル作戦』で、そのハードさ、専門用語パンチに私には上野先生の本は理解できないのかも・・・。と思った方も多いかもしれませんが、ちょっと待った! ウエノ本は、ハード・ソフト多種多様。そして対談本など、掛け合わせで見えてくる上野千鶴子の表情も万華鏡のようにくるくる変わるのがその魅力です。読まないなんてもったいない。多くの著書のなかでも、フェミニズム初心者が楽しく読めて、しかも役に立つ、“とっつきやすい”ウエノ本5冊をご紹介します。
毒婦たち~東電OLと木嶋佳苗のあいだ (河出書房新社刊 2013年 北原みのり、信田さよ子との共著)
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この容貌の女が、なぜ多くの男たちから大金を引き出し得たのか、と世間を騒然とさせた”木嶋佳苗=キジカナ”事件。
傍聴に通いつめ、自らルポタージュも執筆した北原みのりが、依然くすぶる謎をときに、稀代のフェミニストとカウンセラーに会いに行く……。この設定だけで、すでに面白そうな本書ですが(そして、この3人の掛け合い、ほんとに面白すぎて一気読みです!)、なにより痛快なのは、「キジカナは美貌や性的魅力で男を魅了したのではない。彼女が最大の売りにしたのは”ケア”である。」と、上野千鶴子が解き明かすこと!!
女のケアなしには生きられない、男という性の哀しみが残酷なまでに炙り出されます笑。
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