2011.10.31 Mon
【拡がるブックトーク@東京都北区/第1回】参加者からのメッセージ!
★読書の秋、実り多し、ブックトーク!雑感★ 丸山聖子 平成23年10月22日
岩波書店『新編 日本のフェミニズム』全12巻を全国でつなげてブックトーク開催…とおぼろげな認識で、北区男女共同参画センターで開催された2回に参加した。
10月8日は第11巻『フェミニズム文学批評』、「上野千鶴子さんが語る、日本文学とは」。おっ、黒い上下、下はスカート(途中で立ち上がって強調なさいました)、胸元のアクセと腕時計は赤、特に時計の薔薇はステキ。
「上野を呼んだ北区はエライ」とのっけから爆弾発言。こじんまりとした40名の会場故か、過激な発言も。「第11巻の解説著者、斎藤美奈子さん多忙故、『男流文学論』の上野が参りました」とも。
第11巻目次の論文を紹介しながら、フェミニズム文学批評の歴史を概説された。私は、「文学批評」そのものの歴史がいかにフェミニズムによりジェンダー視点を獲得し、今では欠かせなくなっているか(誰にとって?)を聞けたように思う。
『男流文学論』(1992)『上野千鶴子が文学を社会学する』(2000)『男女という制度』(斎藤美奈子2001)までは、著作や文学を追いかけていたが、その後女性相談を仕事にしてから、個人の女性物語を伺うことが余りに多くなって、この世界から遠ざかっていた。
上野レジュメによれば、「5 飯田祐子『彼らの物語』「男子一生の仕事」としての近代文学の成立」 や「8 詩歌・短歌型 …漢詩の忘却」では中国の支配者となった日本が中国コンプレックスを忘れたかったからだ、と。これらは今回全く新しい視点であった。
ブックトーク実行委員長、渋谷典子さんをファシリテーターとした質疑応答と意見交換も盛り上がり、最後は「是非、みなさんご自分で研究してください。嫌いなものを研究すると心が…、好きなものを研究するのは楽しい」との締めくくり。そう、自分がささやかでも取り組んで、仲間とつながっていきたいな!と…老後の楽しみがまた増えた。
会議は続く…講座終了後、会場にて「上野さんを囲んで交流会」参加。上野さんはiPADでWANのサイトを皆さんに回覧、渋谷さんとともにWANの活動紹介、ボランティア募集などを展開された。ははぁ、こういう仕掛けだったのか~。本拠は京都、でも映像班は東京、無料で学べて、本日すでに撮影している方のご紹介。ああ、ここでも、老後の楽しみが増えてしまった。気の多い自分がコワい。
上野先生のターゲットは若者…若者約2名発見!!そのやりとりがまた爆笑だった。いや~前途ある若者に伝えていきたいという思いで立ち上がったらしいWAN、それに応える19歳だった。こうした生の出会いが、Webとともに立ち上がってくる未来を感じた瞬間だった。
上野さんとの出会いは23年前の『女遊び』…女嫌いの私の人生を180℃変えた。出会うべくして本屋で出会い、それから四半世紀、サイン本を購入しつつ会話できたのは感慨深かった。感慨にふけったのは一瞬で、私の上野印象は「獲物は逃がさない、肉食系」(失礼)
……………
【拡がるブックトーク@東京都北区】開催データ
■日時:2011年10月8日(土)
テーマ:第11巻 『フェミニズム文学批評』
登壇編者:上野千鶴子
会場:東京都北区男女共同参画センター
主催:東京都北区男女共同参画センター
企画・運営:参画ネット・ノースヴィレッジゆう
カテゴリー:拡がるブックトーク2011
タグ:女性運動 / 本 / 上野千鶴子 / フェミニズム文学批評 / 斉藤美奈子 / 東京都北区男女共同参画センター / 男流文学論 / ジェンダー視点 / 中国コンプレックス